広報キャリアの出口戦略
CEOブログ

広報キャリアの出口戦略

スタートアップのためのPR会社
株式会社ベンチャー広報
代表取締役の野澤直人です。

今回は広報としての戦略的キャリア形成論・第3弾。

もし広報を一生の仕事として長くやっているなら、中長期のビジョンを持って自分のキャリアを考えるべきです。広報として、40代、50代、60代になった時、自分はどこで、どんな内容の仕事を、どれくらいの報酬でしているのか。

将来どうなりたいかによって、今どんな仕事に注力しどんな実績を残すべきか、また転職するならどんな会社を選ぶのかも変わってきます。こうした思考でキャリアを考える場合、最終的に自分はどうなりたいのか=出口戦略が重要になります。

広報のスキルを活かして活躍できる場所はひとつではありません。絶対的な答えはありませんが、広報としての代表的なキャリアパスをいくつかご紹介します。

■事業会社の広報として社内で出世する。
事業会社の広報として(転職しながらでもいいですが)スタッフ→チームリーダー→課長と着実にポジションアップしてゆき、最終的に広報部長を目指します。

ベンチャーやスタートアップの場合だと、最初はひとりで広報を立ち上げ、会社が成長するとともに自分の部下として広報スタッフが増え、結果的に、自分が数名のスタッフを率いる広報の責任者になることが多いです。

自社の広報領域については全て任せてもらえるやりがいのあるポジションですが、残念ながらそれ以上の出世は見込めません。年収の目安は800~1000万円程度です。

■事業会社で役員を目指す。
広報の仕事を入り口にして最終的に事業会社の役員以上を目指すなら、マーケティングやブランディング、コミュニケーション全般にまで専門範囲を広げる必要があります。

最終的に目指すポジションとしては、CMOやCCOです。
・CMO(チーフ・マーケティング・オフィサー)
最高マーケティング責任者。マーケティング部門あるいはマーケティング活動全体と企業経営の統合を担う。
・CCO(チーフ・コミュニケーション・オフィサー)
広報・宣伝、マーケティング・ブランディング、eコマース、コミュニティ形成など、コミュニケーション戦略の責任者。

これらのポジションは広報部長よりも上位の役職になりますので、報酬も1000万円を超えてきます。

■広報PRのフリーランスとして独立する。
事業会社の広報→(PR会社→)フリーランスとして独立というパターンです。会社に縛られず自由に働けますし、定年もなく生涯現役。完全に実力主義の世界ですので収入はピンキリですが、売れっ子になれば、年収で1000以上稼げます。

ただし、産休・育休に入ったり体調不良で働けなくなれば、すぐ収入はゼロになります。ハイリスクハイリターンですね。フリーランスの場合、一生プレイヤーとしてやっていく覚悟が必要です。

■会社員として働きながら副業をする。
事業会社やでPR会社で働きながらあまり出世を目指さない、という選択肢もあります。ポジションアップすれば収入は増えますが、部下も増えて責任も重くなりますから大変ですよね。ワークライフバランスを重視しながら好きな広報の仕事にじっくり取り組みたいという方におすすめです。

会社員として安定的な雇用と収入を確保しながら、副業で自分の好きな商品や会社の広報を手伝ったりライターの仕事をする、これもひとつの理想的な姿だと思います。

■欧米のPR会社で働く
グローバルに見ると残念ながら日本は広報PRの後進国です。世界レベルで最先端の広報PRの仕事をしたいなら欧米のPR会社を目指しましょう。まずは外資系PR会社の日本支店に就職し、そこで結果を出して本社勤務を狙うのがオーソドックスなルートです。もちろん英語力は必須ですし、ハードワークを覚悟しなければなりませんが、海外志向の強い方にはおすすめです。

40代、50代、60代になった時、あなたはどうなっていたいですか?

▼過去の「広報としての戦略的キャリア形成論」はコチラ
第1弾「PRパーソンの戦略的キャリア形成論」
第2弾「上場企業・大企業で広報として働くことのメリデメ」

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記事の執筆者
野澤直人
野澤 直人
代表取締役

大学卒業後、経営情報サービス会社に入社。マスコミ業界に転じ、ビジネス誌の編集責任者としてベンチャー経営者500人以上を取材。その後、海外留学関連のベンチャー企業に参画し、広報部門をゼロから立ち上げ、同社の急成長に貢献する。2010年に株式会社ベンチャー広報を創業。以来10年間でクライアント企業は400社を超える。著書に『【小さな会社】逆襲の広報PR術』(すばる舎)。

記事の執筆者
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