こんな広報担当はマスコミから嫌われる!?取材を受けた後に注意すべきこと

PR会社 ベンチャー広報の野澤です。

「こんな広報担当者は嫌いだ!」
親しくしている全国紙の記者さんとの歓談で、時々話題になるテーマです。

興味深かったのは、広報担当者が記者に不快感を与えるのは
「取材後が多い」
という事実です。

「取材前の準備」や「取材を受ける時の注意点」について書かれた広報関連書籍やマニュアルは多いのですが、意外と
「取材を受けた後、どうすべきか」
について解説しているものはあまりありません。

つまりここが、
広報担当者にとっての「落とし穴」なんですね。

●記者の本音・その1

「取材の後、いつ記事になるかしつこく聞いてくる広報担当者はうざい。」

これがなぜ嫌がられるかというと、記事掲載の権限が記者にはないからです。
記者が書いた原稿を、いつ、どのくらいの大きさで記事にするかは、記者ではなくその上司であるデスクの権限であり、デスクは記者が書いた原稿をボツにすることもあります。
「いつ記事になるかって聞かれても、オレにもわかんないんだよね。困るなー」
というのが記者の本音ですから、過度な掲載の催促は禁物です。

●記者の本音・その2

「掲載前に原稿を見せろとうるさい。見せたらみせたで、
記事内容に口出ししてきて、やたら修正を求めてくる会社は本当に困る。」

取材して記事を書いてもらうのは、お金を払って広告を出すのとは違います。
記事の場合、
編集権は媒体側にあり、原則、取材を受けた側が掲載前に記事をみて、修正依頼を出すことはできません。

広報担当者はそれをわかっていても、その上司や社長が
「なんで事前に記事をみれないの?なんとかしろよ!」
などと言ってくるケースはよくあります。
広報担当者も組織人ですから、上司や社長の指示には逆らえません。
つらいところですね。

そんなときの裏技をひとつお教えしましょう。
例えば、日本経済新聞の場合、事前に記事を見せてくれることはほぼ100%ありませんが、
お願いすれば、記者が掲載前の原稿を電話口で読み上げてくれることがあります。
記者も誤報は出したくないので、それくらいは配慮してくれるのです。

●記者の本音・その3

「記事の掲載後にクレームを言ってくる、訂正文を出せと要求してくる
広報担当者(あるいはその会社)とは二度と付き合わない。」

私も以前、雑誌の編集をしていたのでわかりますが、
これは本当に嫌われるのでやめましょう。

たまに広報関連の本を読んでいると、
「掲載された記事に誤りがあれば、直ちに文書で抗議しましょう」
と書いてあるものもありますが、百害あって一利なしなので、絶対に行わないでください。
WEB媒体ならいざしらず、新聞や雑誌などの紙媒体やテレビは、
どうせクレームを言ったところで、記事や放送になったら修正は不可能なのです。

しかし、誤報への対応こそ、広報マンの真価が問われます。
誤報を書かれたときこそ、その記者と関係性を深めるチャンスなんです。

誤報が発覚したら、まずその記事を書いた記者に、
「先日取材して書いて頂いた記事ですが、この部分が事実と違いますよ。」
とやんわり指摘してあげましょう。これは記者に対する思いやりです。
自分の書いた記事が間違っているのを知らないままでは、その記者さんがかわいそうですからね。
その上で、謝罪や訂正は一切求めない。ここがポイントです。

そうすると、記者側の心理としてはこうなります。
「しまった・・・。でも、教えてくれてありがとう。以後気をつけますね。」
(言葉にはしないと思いますが)

こうなれば、しめたもの。
広報マンからすれば、これで、この記者さんにはひとつ貸しができたことになります。
「今回のことはいいのですが、また機会があれば取材お願いしますね。」
と言っておけばOKです。
次回、多少ニュース性が劣る話題での取材をお願いしても、なんとか記事にしてくれるかもしれません。

ぜひ、記者の本音を理解して、取材が終わった後こそ、適切な対応を心がけましょう。

執筆者
nozawa2
株式会社ベンチャー広報 代表取締役 野澤直人
20代でビジネス誌の編集責任者としてベンチャー経営者500人以上の取材を経験。その後、当時無名だった某ベンチャー企業で広報部門をゼロから立ち上げ、同社在籍中の8年間で朝日新聞、週刊ダイヤモンド、ワールドビジネスサテライトをはじめ毎年100~140件のマスコミ露出を通じて同社のブランディングに貢献。その実績とノウハウをもとに、業界でも珍しい、中小ベンチャー企業専門のPR会社を設立。プレスリリースに頼らない画期的な手法で、多くの企業の広報活動を支援している。

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