取材が取材を呼ぶ「報道の連鎖」とは。

PR会社 ベンチャー広報の野澤です。

広報PRをお手伝いさせて頂いている中で、こんなご要望を頂くことがあります。

「テレビや全国紙(朝日、読売、毎日)など、有力媒体だけに露出したいので、それ以外の媒体にはコンタクトしてもらわなくて結構です。」

そういう会社さんに限って、広報PRを始めたばかりで、過去にマスコミから取材を受けたことが全くなかったりします。

もちろん最終的には有名媒体での露出を目指すわけですが、中小ベンチャー企業の場合、最初からそれは難しい。
物事には順序というものがあります。

そこで戦略上、重要になるのが「量は質を凌駕する」という考え方です。

実例を2つご紹介しましょう。

1つ目は、社員十数名の海外留学のベンチャー企業で広報部門を立ち上げた私自身の体験です。
マスコミ露出実績はゼロからのスタートでした。

同社が名古屋進出した際、在名古屋の各報道機関に取材依頼をしました。

最初に取材してくれたのは「中部経済新聞」さんです。
失礼ながら、有名とは言えない媒体ですね。

しかし、中小ベンチャー企業の広報活動というのはそこがスタートです。
そうした無名の媒体であっても、露出をひとつひとつ積み重ねることが重要なのです。

実際に私はそうした努力を続け、広報を開始してから2年目以降は、毎月コンスタントに5~10件のマスコミ露出が実現できるようになりました。
すると不思議なことに、テレビや全国紙など、有名な媒体からも取材が入るようになったのです。

業界紙やWEB媒体の小さな記事でも、露出の件数を増やすことで、それを見たほかのマスコミから取材が入るようになります。
これが「マスコミ報道の連鎖」と言われるものです。

その海外留学の会社では、その後、コンスタントに年間100件以上のマスコミ露出を実現できるようになりました。
その約半分は、自社が発信したプレスリリース経由ではなく、報道の連鎖によってもたらされたものでした。

実例をもうひとつ。

東京都渋谷区にテラモータース株式会社(東京都渋谷区)という、電動バイクのベンチャー企業があります。

この会社のメディア露出を見ると「NHKスペシャル」「日経ビジネス」「朝日新聞」など、有力媒体に何度も取り上げられる一方で、「農経新報」「離島経済新聞」「技術営業」などのマイナー媒体にも、貪欲に露出を続けています。

この会社は、2010年4月に設立された社員約10名の中小企業です。
にもかかわらず、年間200件近くのメディア露出を実現しているのです。

中小ベンチャー企業がテレビや全国紙から取材されたいなら、急がば回れで、小さな露出をコツコツ積み上げましょう。
それが次第に「報道の連鎖」を起こし、有名媒体の露出へとつながるのです。

執筆者
nozawa2
株式会社ベンチャー広報 代表取締役 野澤直人
20代でビジネス誌の編集責任者としてベンチャー経営者500人以上の取材を経験。その後、当時無名だった某ベンチャー企業で広報部門をゼロから立ち上げ、同社在籍中の8年間で朝日新聞、週刊ダイヤモンド、ワールドビジネスサテライトをはじめ毎年100~140件のマスコミ露出を通じて同社のブランディングに貢献。その実績とノウハウをもとに、業界でも珍しい、中小ベンチャー企業専門のPR会社を設立。プレスリリースに頼らない画期的な手法で、多くの企業の広報活動を支援している。

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