マスコミ露出実績をHPで公開するリスクとは。

PR会社 ベンチャー広報の野澤です。

前回
「マスコミから取材してもらったら、その取材実績や掲載記事を、自社のホームページで積極的に公開しましょう」
という記事を書きました。

今回はこの点について、さらに一段深いお話をしたいと思います。

まず確認ですが、
自社のマスコミ掲載実績を公開するメリットは大きくわけて以下の2つです。

  • 「マスコミから取材されている会社」ということで、信用力、ブランド力があがる
  • その掲載実績をみた他のマスコミから、さらに多くの取材が入る

一見、いい事ずくめのようですが、実はこのマスコミ取材実績の公開にはリスクが存在します。

それは、
「この情報は競合他社も見ている(見る可能性がある)」
ということです。

私が、海外留学会社の広報を始めた時の実体験をご紹介しましょう。

当時、私の勤める会社は業界4番手くらいのポジションでした。それまで広報活動をしてこなかったので、自社のマスコミ露出はほぼゼロでした。

一方、当時業界NO.1だった競合のR社は広報体制も整っており、過去数年間、多くの記事がマスコミで報道されています。

そこで私はこんな作戦を実行しました。

R社が過去に紹介された新聞や雑誌を調べて、それらの媒体に片っ端から、自社の取材をお願いする。

当時、R社のホームページには、「マスコミ掲載実績」として、どの媒体にいつ自社の記事が掲載されたかが、一覧表で公開されていましたので、私はそのリストにある媒体に、上から順番にコンタクトしてゆきました。

これらは全て過去に海外留学の記事を掲載した媒体であり、さらに、そういった記事を書いた記者に直接連絡するわけですから、当然ながら、留学会社の広報である私の話をよく聞いてくれます。

結果、そこから効率良く、多くの取材を獲得することができました。


このように、自社のマスコミ取材実績をホームページで掲載することは、もちろんメリットはありますが、
「その情報を競合他社に利用される」
という可能性もあり、ここが意外な盲点になっています。

私が知る限り、ここに気がついている広報担当者はほとんどいません。

ある程度経験をつんだ広報パーソンであるなら、このあたりのリスクもふまえた上で、マスコミ報道の二次利用を考えたいですね。

執筆者
nozawa2
株式会社ベンチャー広報 代表取締役 野澤直人
20代でビジネス誌の編集責任者としてベンチャー経営者500人以上の取材を経験。その後、当時無名だった某ベンチャー企業で広報部門をゼロから立ち上げ、同社在籍中の8年間で朝日新聞、週刊ダイヤモンド、ワールドビジネスサテライトをはじめ毎年100~140件のマスコミ露出を通じて同社のブランディングに貢献。その実績とノウハウをもとに、業界でも珍しい、中小ベンチャー企業専門のPR会社を設立。プレスリリースに頼らない画期的な手法で、多くの企業の広報活動を支援している。

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