2019/03/18

企業のPRイベントが週刊新潮の表紙になった!効果的なPRイベントを仕掛けるコツとは?

広報PRノウハウ

ベンチャー企業・スタートアップのためのPR会社 ベンチャー広報の三上です。

3月を迎えると寒い冬の終わりから、そろそろ桜前線の話題が出始める季節となります。
毎年この季節になると、私が35年もの長年PRパーソンとして活動できた原点を思い出します。

実はこのエピソードには、
効果的なPRイベントの仕掛け方とメディア露出の戦術についても触れていますので、お話ししたいと思います。

まずPRイベントの定義は、
主に企業・組織のイメージアップを図る事を目的とした文化・スポーツ催事・発表会、展覧会、講演会などを総称していう。マスコミ報道によりさらに効果が高まる。(公益社団法人日本パブリックリレーションズ協会2019年PR手帳より)

1988年、私がまだ20代の新人PRパーソン時代です。

ひな人形の協会組織の広報PR業務を担当していました。
ひな人形の販売促進&伝統文化の啓発PRの一環で、日本古来の行事「江戸流しびな」を3月の桃の節句に東京で催し、全国へ発信していきたい案件が舞い込みました。

私がまず考えたのが、
当時河川のごみ問題が報道されていた時代で、現代にマッチした企画を提案しました。

  1. まず河川を汚さない無公害型の「江戸流しびな」を流す。これは水溶性の流しびなを国内唯一製造している企業を探し実現しました。
  2. 地元の行政機関に協力を要請し、公的機関を巻き込んだ共催企画とした。
  3. 東京=江戸の風情を訴求する事で、春の風物詩としてイベントを定着させる。
  4. 「ミス江戸流しびな」を企画。東京在住の着物が似合う女性を選出し、ひなあられや江戸手ぬぐいを配布する街頭キャンペーンも実施。
  5. 桃の節句=女児の行事として、地元幼稚園児を招待し、屋形船や川から「流しびな」に参加してもらう。

これら、ほぼ提案に近い内容で実施する事ができました。

このPRイベントにはメディアに取り上げてもらう以下の要素が盛り込まれています。

メディアに取り上げてもらう4つの要素

  • 要素1
    時代・世相にマッチしているか。=公害問題に配慮したイベントにする。
  • 要素2
    季節性の要素があるか。=3月3日のひなまつり
  • 要素3
    公的な組織が関与しているか。一民間企業が開催するよりも、地元の行政や教育機関といった組織が関与することで、メディアサイドの取材優先度が増します。また、観光イベントとして、観光客も見物に訪れて地域活性化にも繋がります。
  • 要素4
    絵的要素があるか。=和服姿の「ミス江戸流しびな」の女性や地元幼稚園児らが川面から、また屋形船から流しびなを流す風情。

私が考えたメディア戦略としては、
全国紙、スポーツ紙、夕刊紙、通信社、一般週刊誌、写真・グラビア誌、総合月刊誌、女性ミドルエイジ誌、テレビ・ラジオ媒体への情報発信でした。

PRイベントの必要な要素が盛り込まれていた結果、多くのメディアが取材・報道獲得ができました。
最も思い出深い取材が下記の写真です。

※表紙の著作権はすべて田中正秋氏に帰属しています。無断で複製、転載することを禁じます。
※弊社は新潮社および画家・田中氏に許可を得て使用しています。

こちらは、週刊新潮の1988年3月3日号表紙にてイベントが紹介されました。

私はまだ広報経験も浅く、スキルもなく、新聞・通信社は社会部&地域エリア担当。

週刊・月刊誌は実用面又はグラビア担当、テレビ・ラジオは報道部の各部署へアタックし、取材案内状を配付していました。

当時は、
メールがない時代で、電話・FAX・面談での情報提供でした。

週刊新潮の編集部に電話した時、
編集記者の方が多忙で、たまたま写真部長さんが電話に出られました。イベントの趣旨と特徴を拙い説明で一生懸命に伝えた所、「イベント内容が面白そうだから、直ぐに資料を見たいので届けて欲しい」と言われ、直ぐに資料を持って面談をしました。

面談前の私は、誌面記事かモノクロの写真グラビアを想定していました。イベントの模様はグラビアで紹介されるケースが多いと、先輩社員から指導を受けていました。

写真部長から、
「ちょうど、3月の表紙題材を探していた。表紙は“日本の祭り”をシリーズで紹介しているので、テーマにマッチしているので検討したい、と告げられました。」

当時、週刊新潮はテレビコマーシャルを放映されており、表紙はテレビ放映されていました。

私は耳を疑いました。

表紙の作者は、田中正秋先生。

先生は1982年から1991年迄、表紙を担当していたことでご存知の方も多いと思います。イベントの模様を取材頂き、ちょうど2月末の週に発行され、発行日の朝早く週刊誌を購入しました。

先生の作品を目にした時に、
大変情緒のある、趣深い作品で、仕事への達成感が沸き上がった事を今でも鮮明に覚えています。

週刊誌が発行した直後、当時の社長から呼び出しがありました。

社長室に呼び出しがある時は、
大抵仕事に対する指導で、時には怒られる事もありました。何をミスしたのか、自問自答をしながら不安な気持ちで社長室に入りました。

すると、白い封筒を渡されました。

なんの封筒なのか分からず、あっけにとられました。それは社長賞として金一封でした。

「週刊新潮の報道獲得は、PRパーソンとして大変すばらしい実績です。これまで多くのPRイベントの仕事をしてきたが、週刊誌の表紙は初めてです。これは君にとって一生誇れる仕事だから、記憶に留めておきなさい」

と言って封筒を渡されました。

おもわず涙が流れてきました。そのお金で報道号を30冊購入し両親や知人にも配りました。私がPRパーソンとして、一生この仕事を全うしていこうと決意した時でもありました。

[最後に]PRイベントを立案・メディア展開する時は

  • PRイベントは、メディアが関心を持つ必要要素が盛り込まれている企画か。
  • “絵的な要素”があれば、グラビア系の媒体・担当記者にも情報提供を。
  • 表紙・グラビア報道は、影響力が絶大。

翌年のイベントでは、参加者申込者がup。多くのメディアの取材も増えました。また、アマチュアカメラマンの方も多く撮影に訪れました。
NHK「ちいさな旅」(1983年から関東地方1都6県向けに放送を開始した長寿紀行番組)にも取材され放映されました。

  • 現在でも、一般紙週刊誌、グラビア週刊誌でもPRイベント関係も紹介されています。取材のチャンスありです。
  • 地元エリアには、主要警察署内に記者クラブもあります。加盟媒体は新聞・通信社・テレビなど、社会部記者も常駐しているケースも多く、こちらを活用するのも有効的です。

ぜひ参考にして下さい。(了)

 


 
 
 
以下、広報PRセミナーのご案内です。

 

「超実践型・広報PRゼミ」- 2019.7.30
ワンデー集中講座(交流会あり・軽食付)


 
 
スタートアップのためのPR会社
ベンチャー広報の野澤です。

「どうしたら日経新聞の記者と会えますか?」
「ワールドビジネスサテライトから取材される方法を教えてください」

スタートアップやベンチャー企業の広報活動支援をしていて、一番多く相談をいただくのが、この「メディアリレーションズ(新聞社やテレビ局、出版社などを中心としたマスメディアと良好な関係を築く活動)」に関する悩みです。

広報に関する必要な知識やスキルを身に付けたいと思えば、ネット検索で「広告と広報の違いとは」「広報としての心構え」「プレスリリースの書き方」など初歩的な情報は無料でいくらでも手に入ります。また、広報関連の書籍を二、三冊読めば、広報の基礎的な知識はそれなりに得られるでしょう。
しかし、メディアリレーションズはそう簡単にはいきません。

記者や編集者、TVディレクターの情報はインターネット上にはほとんどありませんし、仮に面談できたとしても取材・報道につなげるのは簡単なことではありません。広報を本気でやろうと思えば思うほど、一番難しいと感じるのはメディアリレーションズの部分ではないでしょうか。

そこで今回、「超実践講座」と題して、スタートアップ・ベンチャー企業限定で「媒体研究」×「攻略法」×「成功事例」というフレームワークで、メディアリレーションズのやり方を実践的に学ぶという、今までなかった画期的な講座を開催することにしました。

講座概要とあわせて、ここに至るまでの背景や想いをお伝えします。

 

スタートアップ・ベンチャー企業にとってメディアリレーションズが超重要なワケ

最近、広報PR界隈では「ストーリーテリングを大切にせよ」とよく言われます。

起業家、家入一真さんのツイートから一気に話題になりましたね。

こちらの記事「家入一真『社員数人でも広報・PRは入れろ』ツイートに込めた思いとは」では、ストーリーテリングは、ユーザー獲得においても、採用においても、文化づくりの社内広報としてもとても大事な役割だと書かれています。

これを見て、「早速ストーリーテリングしよう!」そう考えた方もいらっしゃると思います。ただし、これはあくまでも「伝える内容」の話。広報担当者は、その「伝え方」をしっかりと考えて実行しなければなりません。

伝える手段として真っ先に挙げられるのがプレスリリースですが、プレスリリースを一方的に送っているだけでは、ストーリーは伝えられないのが実際のところ。なぜなら、マスコミ関係者は、スタートアップ・ベンチャー企業のプレスリリースはほとんど読まないからです。マスコミに自社のストーリーを報道してもらいたいのであれば、オフライン(対面)でのコミュニケーションは不可欠。結局のところ、ストーリーを伝えるにしてもメディアリレーションズが超重要なのです。

メディアリレーションズは気合と根性だけでは無理

そのオフラインでの接点を持つために、広報担当者はメディアプロモート(マスコミ関係者へのコンタクト)をしていくわけですが、そのメディアプロモートのレベルの低さと酷さに、時々私は唖然とします。どのくらい酷いかというと「ワールドビジネスサテライトに出たい」と広報担当者自身が言っているにも関わらず「じゃあ毎日その番組を視聴してますよね?」と確認すると「実はあまり見たことないんですよ…自宅にテレビがないもので(テへ)」と平気で発言するレベル。これではワールドビジネスサテライトのディクレターに相手にされないのも当たり前です。

これは極端な例ですが、プロモートする相手の媒体をしっかり研究せず、一方的に電話やメールでコンタクトする広報担当者やPR会社のなんと多いこと!
そのような行為は、マスコミの方の迷惑になるので絶対にやめましょう。

私はかつて雑誌の編集者としてマスコミ側にいた人間なので、マスコミ関係者の気持ちがよくわかります。彼らのところには毎日、企業の広報担当者やPR会社のプロモーターから的外れな迷惑電話がいっぱいかかってきますから、広報担当者やPR会社にウンザリしているマスコミ関係者が多いのも事実。「どうしても会ってください!」なんていう気合と根性では、メディアリレーションズはできません。

メディアプロモートをするにあたっては、どんな媒体なのか、編集部はどんな組織なのか、キーマンは誰なのかを情報収集した上で、過去に報道された記事や放送された内容を分析し、的確なコンタクト相手と関心事を把握する必要があります。

正しいメディアリレーションズ、つまり良好な関係構築は、マスメディアと企業の双方にとってメリットがありますし、情報が届けられる社会においても良い働きをします。以前マスコミで働いていた者として、現在は広報PRを支援する立場の人間として、メディアリレーションズに関する課題を解決したいと考え、この講座を開催することにしました。
 
これまでベンチャー広報が培ってきたメディアリレーションズの手法やノウハウをベースに、媒体研究の仕方や攻略方法を成功事例とともに「超」実践的に学んで頂く講座です。

ズバリ!
スタートアップ・ベンチャー企業なら絶対に外せない3媒体、「日本経済新聞」「テレビ東京・ワールドビジネスサテライト(WBS)」「Yahoo!ニュース」にしぼり、各媒体の攻略法を具体的に学んで頂きます。

講座内容は以下の通り。
 

「超実践型・広報PRゼミ」ワンデー集中講座 2019.7.30

14:30 受付開始
15:00 講座開始:講師紹介、講座ガイダンス、参加者自己紹介:30分
15:30 「日本経済新聞」の媒体研究&攻略法&成功事例::50分
16:20 休憩
16:30「ワールドビジネスサテライト」の媒体研究&攻略法&成功事例:50分
17:30 「Yahoo!ニュース」の媒体研究&攻略法&成功事例:50分
18:30 交流会:60分
19:30 交流会終了

※スケジュールは予定です。予告なく変更されることがあります。

この講座ではかなりデリケートな情報を扱うため、少人数制でオフラインのみ、完全クローズドで行います。(※この講座で聞いた内容は絶対に他人に話さないでください。この講座の資料は絶対に他人にシェアしないでください。)

ベンチャー広報が過去10年間で蓄積した知見と成功事例を元に、どのようにメディアプロモートすれば取材になりやすいのかを解説し、クローズドだからできるメディアの最新情報も共有します。

この「超実践型・広報PRゼミ」は、講座の期間中だけでなく終了後も一緒にディスカッションしたり、メディア研究したり、マスコミ担当者の方を紹介し合ったり…お互いに持っている経験や知識をシェアし、教え合い、学び合う、質の高いコミュニティにしたいと考えています。
 

講師プロフィール


株式会社ベンチャー広報
代表取締役 野澤直人

大学卒業後、経営情報サービス会社に入社。 マスコミ業界に転じ、ビジネス誌の編集責任者としてベンチャー経営者500人以上を取材。その後、当時無名だった海外留学関連のベンチャー企業に参画し、広報部門をゼロから立ち上げ毎年100~140件のマスコミ露出を実現。5年で売上10倍という同社の急成長に貢献する。

2010年に日本では珍しいベンチャー企業・スタートアップ専門のPR会社として株式会社ベンチャー広報を創業。以来10年間でクライアント企業は400社を超える。講演・講師実績も多数。著書に『【小さな会社】逆襲の広報PR術』(すばる舎)。 2014年より名証セントレックス上場のIT企業・株式会社ガイアックスの執行役を兼務。
 

講座日程および要項

【講座日程】
日程:2019年7月30日
時間:15:00~18:30(交流会は18:30から1時間程度)
場所:Nagatacho GRiD[永田町グリッド]

【受講対象者】
・スタートアップ・ベンチャー企業の広報担当者・経営者
・IPOに向けて広報体制づくりが必要な企業の広報担当者・経営者
・起業家あるいは起業準備中の方
・大企業の新規事業開発担当

【ご注意】
・同業者の方(PR会社の関係者、フリーランスのPRマン)の参加はご遠慮ください。

【定員】
10名
※先着順/定員になり次第募集終了。
※申込みが5名未満の場合には開催しない場合があります。

【受講料】
8万円(消費税別)

【お申し込みフロー】
申込時にpeatixにて一括支払い