企業のPRイベントが週刊新潮の表紙になった!
効果的なPRイベントを仕掛けるコツとは?

ベンチャー企業・スタートアップのためのPR会社 ベンチャー広報の三上です。
 
3月を迎えると寒い冬の終わりから、そろそろ桜前線の話題が出始める季節となります。
毎年この季節になると、私が35年もの長年PRパーソンとして活動できた原点を思い出します。

実はこのエピソードには、
効果的なPRイベントの仕掛け方とメディア露出の戦術についても触れていますので、お話ししたいと思います。

まずPRイベントの定義は、
主に企業・組織のイメージアップを図る事を目的とした文化・スポーツ催事・発表会、展覧会、講演会などを総称していう。マスコミ報道によりさらに効果が高まる。(公益社団法人日本パブリックリレーションズ協会2019年PR手帳より)

1988年、私がまだ20代の新人PRパーソン時代です。

ひな人形の協会組織の広報PR業務を担当していました。
ひな人形の販売促進&伝統文化の啓発PRの一環で、日本古来の行事「江戸流しびな」を3月の桃の節句に東京で催し、全国へ発信していきたい案件が舞い込みました。

私がまず考えたのが、
当時河川のごみ問題が報道されていた時代で、現代にマッチした企画を提案しました。

  1. まず河川を汚さない無公害型の「江戸流しびな」を流す。これは水溶性の流しびなを国内唯一製造している企業を探し実現しました。
  2. 地元の行政機関に協力を要請し、公的機関を巻き込んだ共催企画とした。
  3. 東京=江戸の風情を訴求する事で、春の風物詩としてイベントを定着させる。
  4. 「ミス江戸流しびな」を企画。東京在住の着物が似合う女性を選出し、ひなあられや江戸手ぬぐいを配布する街頭キャンペーンも実施。
  5. 桃の節句=女児の行事として、地元幼稚園児を招待し、屋形船や川から「流しびな」に参加してもらう。

これら、ほぼ提案に近い内容で実施する事ができました。

このPRイベントにはメディアに取り上げてもらう以下の要素が盛り込まれています。

メディアに取り上げてもらう4つの要素

  • 要素1)
    時代・世相にマッチしているか。=公害問題に配慮したイベントにする。
  • 要素2)
    季節性の要素があるか。=3月3日のひなまつり
  • 要素3)
    公的な組織が関与しているか。一民間企業が開催するよりも、地元の行政や教育機関といった組織が関与することで、メディアサイドの取材優先度が増します。また、観光イベントとして、観光客も見物に訪れて地域活性化にも繋がります。
  • 要素4)
    絵的要素があるか。=和服姿の「ミス江戸流しびな」の女性や地元幼稚園児らが川面から、また屋形船から流しびなを流す風情。

私が考えたメディア戦略としては、
全国紙、スポーツ紙、夕刊紙、通信社、一般週刊誌、写真・グラビア誌、総合月刊誌、女性ミドルエイジ誌、テレビ・ラジオ媒体への情報発信でした。

PRイベントの必要な要素が盛り込まれていた結果、多くのメディアが取材・報道獲得ができました。
最も思い出深い取材が下記の写真です。

※表紙の著作権はすべて田中正秋氏に帰属しています。無断で複製、転載することを禁じます。
※弊社は新潮社および画家・田中氏に許可を得て使用しています。

こちらは、週刊新潮の1988年3月3日号表紙にてイベントが紹介されました。

私はまだ広報経験も浅く、スキルもなく、新聞・通信社は社会部&地域エリア担当。

週刊・月刊誌は実用面又はグラビア担当、テレビ・ラジオは報道部の各部署へアタックし、取材案内状を配付していました。

当時は、
メールがない時代で、電話・FAX・面談での情報提供でした。

週刊新潮の編集部に電話した時、
編集記者の方が多忙で、たまたま写真部長さんが電話に出られました。イベントの趣旨と特徴を拙い説明で一生懸命に伝えた所、「イベント内容が面白そうだから、直ぐに資料を見たいので届けて欲しい」と言われ、直ぐに資料を持って面談をしました。

面談前の私は、誌面記事かモノクロの写真グラビアを想定していました。イベントの模様はグラビアで紹介されるケースが多いと、先輩社員から指導を受けていました。

写真部長から、
「ちょうど、3月の表紙題材を探していた。表紙は“日本の祭り”をシリーズで紹介しているので、テーマにマッチしているので検討したい、と告げられました。」

当時、週刊新潮はテレビコマーシャルを放映されており、表紙はテレビ放映されていました。

私は耳を疑いました。

表紙の作者は、田中正秋先生。

先生は1982年から1991年迄、表紙を担当していたことでご存知の方も多いと思います。イベントの模様を取材頂き、ちょうど2月末の週に発行され、発行日の朝早く週刊誌を購入しました。

先生の作品を目にした時に、
大変情緒のある、趣深い作品で、仕事への達成感が沸き上がった事を今でも鮮明に覚えています。

週刊誌が発行した直後、当時の社長から呼び出しがありました。

社長室に呼び出しがある時は、
大抵仕事に対する指導で、時には怒られる事もありました。何をミスしたのか、自問自答をしながら不安な気持ちで社長室に入りました。

すると、白い封筒を渡されました。

なんの封筒なのか分からず、あっけにとられました。それは社長賞として金一封でした。

「週刊新潮の報道獲得は、PRパーソンとして大変すばらしい実績です。これまで多くのPRイベントの仕事をしてきたが、週刊誌の表紙は初めてです。これは君にとって一生誇れる仕事だから、記憶に留めておきなさい」

と言って封筒を渡されました。

おもわず涙が流れてきました。そのお金で報道号を30冊購入し両親や知人にも配りました。私がPRパーソンとして、一生この仕事を全うしていこうと決意した時でもありました。

[最後に]PRイベントを立案・メディア展開する時は

  • PRイベントは、メディアが関心を持つ必要要素が盛り込まれている企画か。
  • “絵的な要素”があれば、グラビア系の媒体・担当記者にも情報提供を。
  • 表紙・グラビア報道は、影響力が絶大。

翌年のイベントでは、参加者申込者がup。多くのメディアの取材も増えました。また、アマチュアカメラマンの方も多く撮影に訪れました。
NHK「ちいさな旅」(1983年から関東地方1都6県向けに放送を開始した長寿紀行番組)にも取材され放映されました。

  • 現在でも、一般紙週刊誌、グラビア週刊誌でもPRイベント関係も紹介されています。取材のチャンスありです。
  • 地元エリアには、主要警察署内に記者クラブもあります。加盟媒体は新聞・通信社・テレビなど、社会部記者も常駐しているケースも多く、こちらを活用するのも有効的です。

ぜひ参考にして下さい。(了)


 
以下、広報PRセミナーのご案内です。

2019/4/22 広報PRセミナー
『TV制作者が思わず声をかけたくなる広報の仕掛け作り』

 
こんにちは。ベンチャー広報の長崎です。

広報担当者の方に質問します。
「テレビ番組から取材されたい」場合、どういったアクションを行っていますか?

 
広報の方は、
報道分析を行って、番組の絞り込みも行っているでしょう。

次のステップとして、
おそらく多くの方が、取り上げてほしい番組宛てに、プレスリリースや資料をFAX、郵送、メールで送るといったアクションをされていると思います。

しかし、ご存知でしょうか。

番組の内容を決定する会議ではあなたが送ったプレスリリースは、そのままテーブルに置いてあることはまずありません。

では、リリースはどこへ行ってしまったのでしょうか。

リリースを送った後、自社の情報がどのように扱われ、番組で取り上げられていくのか、この流れまでご存知の方はそう多くないと思います。

しかし、リリースなど会議のために集められた情報は、形を変えて会議に登場し、ネタが厳選され取材・放送されています。

では、
形が変わったリリースは、誰が・いつ・どのような資料を作って、会議に上がったのでしょうか。
そして、どのようにして取材することが決まったのか、ご存じでしょうか。

普段私達はなかなか知ることがありませんが、放送に至るまで沢山の人を通り過ぎ、日々テレビに映し出されているのです。

そして、その特性や流れを理解することは、
『TV制作者が思わず声をかけたくなる広報の仕掛け作り』にもつながり、取材される可能性が高まります。

そこで今回は、
このテレビの仕組みに非常に深く精通しているスペシャルゲストをお迎えしました。

今回のスペシャルゲストは、
現役放送作家・須平敦宣氏。

  • 「めざましテレビ」
  • 「みんなのニュース」
  • 「白熱ライブビビット」
  • 「徹子の部屋」
  • 「ありえへん∞世界」などを手がけ、

業界歴は20年以上、
過去担当した番組は700番組を超え、
情報番組からバラエティー番組まで幅広く担当されています。

テレビ業界の中心にいる放送作家の視点で、テレビの考え方・情報の集め方、プレスリリースの行方、企画はどのように決まっていくのか、思わず目を止めるプレスリリースはどんなものか、効果的なアプローチ方など、メディア側からみた取り上げたくなる広報PRについて、トークセッション形式でお届けします。
 

『TV制作者が思わず声をかけたくなる広報の仕掛け作り』

 〜 現役放送作家がTVの裏側、キーマンを教えます 〜

 
<セミナー概要>
日時: 2019年4月22日(月) 14:00~15:30(受付開始 13:30)
会場: 東京都千代田区平河町2-5-3 Nagatacho GRID
   (東京メトロ永田町駅4番出口より徒歩3分)
定員: 先着50名
料金: 8000円(税込)

※セミナー当日「逆襲の広報PR術」(野澤直人・著)をお持ちいただいた方(Kindle版含む)は3,000円割引となり、5,000円で参加できます。
※セミナー会場での書籍の販売はございませんので、事前にご購入をお願いいたします。
※参加費は、当日受付にて現金でお支払いいただきます。
※領収書の宛名は、お申し込み時にご記入いただいた名義とさせていただきます。

<スペシャルゲスト・プロフィール>
須平敦宣(すびらあつのり)放送作家

三重県出身。早稲田大学を卒業後、放送作家事務所「オフィスぼくら」に所属。情報番組、バラエティ−、ドキュメンタリーなどこれまで手がけたテレビ番組は700本を超える。
現在、多数の番組制作に携わる一方、25年以上に渡りテレビ界で培ってきた「人が面白がるものを生み出す」という放送作家ならではの発想術を活かした「おもしろコンサルティング」としての活動を開始。各種企業、飲食業、大学広報、イベント事業、地方行政など様々なプロジェクトで活躍している。

<ファシリテーター>
株式会社ベンチャー広報 長崎範子

PR業界歴11年。ベンチャー広報入社8年目。これまで調理器具、幼児教育、介護、ビジネススクール、防犯機器、インバウンドビジネス等、幅広く広報PRを担当。PRを学びたい企業に向けてコンサルティング業務も行う。スタートアップ〜中堅企業の、企業成長のための機動力となるスピード感のある広報PRを得意としている。これまで数多くのTV取材を獲得しており、短期間でも狙った結果を残す広報活動に定評がある。多くの企業の広報活動を支援している。

 
 

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