記者が嫌がる広報のNG行為・5選

記者が嫌がる広報のNG行為・5選

スタートアップのためのPR会社
ベンチャー広報の野澤です。

PRパーソンの皆さん、こんなお悩みはありませんか?
「以前に比べて取材の申し込みが減った」
「取材を依頼しても断られることが多くなった」

それ、もしかしたら”あなたの行動”が原因かもしれません。無意識の発言や行動が、記者さんからの印象を悪くしてしまって今後の取材チャンスを奪ってしまうことがあるんです。

広報は会社の「顔」です。PRパーソンであるあなたの印象が悪くなると、会社全体の印象まで悪くなります。

悪い評判はすぐに広がりますから、他の記者さんやメディアからも避けられてしまい、その結果、新たな取材の依頼が激減する、、、そんな悲惨なことになりかねません。

今回は「記者が嫌がる広報のNG行為」をランキング形式で5つご紹介します。ご紹介する5つの行動を、あなたが普段していないか、セルフチェックしてみてください。

第5位 媒体や記者のことを調べずに連絡する

ある広報さんとこんな会話をしたことがあります。

広報さん「朝日新聞から取材されたいんですよ。どうしたらいいですか」
野澤「じゃあ当然、朝日新聞は定期購読して毎日熟読してますよね?」
広報さん「いや、実はあまりちゃんと読んだことなくて・・・」

皆さん、これ、どう思いますか?

こんなエピソードもあります。以前、僕が雑誌の編集者をしていたときのことです。

ある企業の広報さんから、20代の女性向けの化粧品の新商品について、電話で熱心な売り込みがありました。いわゆる電話プロモートってやつですね。

しかし、僕(編集者)が作っている雑誌は30~40代の男性向けのビジネス誌で、過去に化粧品を取り上げたことはありません。新商品を取り上げるコーナーもありません。

そこで相手の広報さんにこうたずねました。
「ちなみに、僕が作っている◯◯という雑誌、一度でも読まれたことあります?」
回答は「すみません。読んだことありません・・・」というもの。

こんな失礼な話はありませんし、お互いに時間の無駄です。

でも残念ながら、このように相手の媒体をろくに調べもせず、一方的に電話やメールで連絡してくる広報さんは結構多いです。

これは本当に、記者さんから嫌われるからやめましょう。

記者さんに売り込みをするなら、必ず相手の媒体には事前に目を通すこと。これは最低限のマナーです。

新聞で署名記事を調べて記者個人宛に連絡するなら、できれば事前にその記者が過去に書いた記事を集めて読み込んでおくとさらに良いと思います。

第4位「プレスリリース見てもらえました?」電話

リリースを送付したあと、相手の編集部に「プレスリリース届きました?」とか「プレスリリース見てもらえました?」とか、電話やメールで確認を入れる広報さんがいますが、絶対にやめたほうがいいです。

編集部にはアルバイトなども含めてたくさんの人が働いています。あなたが送ったプレスリリースを誰が受け取ったか、見てもらえたかを確認するのは不可能です。

僕が雑誌の編集者をしていたときも、こういう「プレスリリース見てもらえました電話」をたくさん受けましたが、正直、毎回イラッとしてました。

「見てもらえました?」って言われても、そもそも編集部の誰が受け取ったかわからないし、プレスリリースはたくさん送られてくるので、全ての内容を覚えてませんから。

もし、電話確認することを前提にプレスリリースを送るなら、宛先に、個人名を入れてください。

面識のない記者でも、署名記事で、フルネームを確認することは可能です。

僕が雑誌の編集者をしていたときも、野澤直人様という個人宛に届いたプレスリリースは、誰が受け取っても、僕のデスクの上に置いておいてくれるし、必ず一度は目を通していました。

「プレスリリースを送るなら、宛先に個人名を入れろ」これは、以前、弊社でセミナーをしてもらった、ある有名雑誌の編集長もおっしゃっていたことです。

第3位「拡大」「増加」と言うのに根拠となる数字を公開できない

「〇〇製品の売れ行きが好調」「〇〇のサービスが伸びている」という視点でプレスリリースを書いたり、取材を依頼したりすることはよくあると思います。しかし、根拠となる数字を出せないのはNGです。

これは記者や読者の気持ちを考えていただけると分かると思います。

「〇〇が好調です、でもその根拠を出すことができません!」と言われたらあなたはどのように思いますか?

「それ本当に好調なの?」と疑いますよね。

マスコミは何の根拠もなく「伸びている」「増えている」という記事は書けません。万が一、それが事実でなかった場合には、読者や視聴者からの信頼を失い、媒体としての信用に傷が着くからです。

業績や商品サービスについて「伸びている」「増えている」と取材で答えた場合、記者さんからその根拠となる数字の公開を求められます。それが可能かどうか、必ず社内確認をしてから取材を受けるようにしましょう。

また、伝える数字も誇張せず、正確な情報を記者さんに伝えるようにしてください。

第2位 記事の掲載時期をしつこく聞く

取材が無事に終わると、いつ記事が掲載されるのかと気になりますよね。その気持ちはよくわかります。

取材に協力してもらった社員の方など社内の各所から、場合によっては社長から直接、「こないだ取材を受けた記事、いつ載るの?」と聞かれることもあると思います。

取材後に必要な情報がそろわず、記者が他の取材に追われている間に記事がお蔵入りになることもあるので、記事化に向けた適切なフォローは必要です。

しかし、取材してくれた記者さんに「いつ記事が掲載されますか」としつこく聞くのはやめましょう。記者さんから嫌われます。

記者というのは取材をして記事を書く権限はありますが、書いた記事をいつ、どの紙面に、どのくらいの文字数で掲載するか、その決定権はありません。

掲載時期などを決めているのは、記者の上司にあたるデスクです。また、デスクが掲載日を決めても、別の大きなニュースが入ってくると、整理部といわれるレイアウト部門の方で掲載を先送りすることもあります。

つまり、記者さん自身も、自分が書いた記事がいつ紙面に掲載されるかは、正確にはわからないんですね。

だから、取材してくれた記者さんに「いつ記事が掲載されますか」と聞いてもあまり意味がないですし、あんまりしつこくすると「そんなのこっちが知りたいよ!」と逆ギレされかねません。

ここまで5位から2位まで見てきましたが、思い当たる行為はありましたか?

さて、それではいよいよ1位の発表です。

第1位「掲載前に原稿見せてください」

これ、記者さんに言ってる人いませんか?いたらかなりマズイです。あなたの印象は最悪。一発アウトになる可能性のあるNG行為です。

報道目的で取材を受けたとき「記事の事前チェックはできない」。マスコミや広報の世界では、これが常識。

報道機関が何を書くかについての独立性を「編集権」といいます。取材を受けた側が事前に原稿をチェックして、自分の都合の良い内容に修正するのは「編集権」の侵害になります。だから、記者は拒否反応を示すのです。

そうはいっても、
「こちらの意図と違う記事が出たら困るから」
「うちの社長が事前に原稿内容を見たいっていうんですよ」
とか、広報として、いろいろ事情があるのはわかります。

じゃあ、仮にゴリ押しして、無理に原稿の事前チェックをしたら、どうなると思います?

そのときは、自分たちの思い通りの記事が掲載できるかもしれません。でも、あなたの会社はその媒体から二度と取材されなくなる可能性があります。

「あの会社、広報が事前に原稿見せろとか言ってくるから、取材しない方がいいよ」
「編集権のことも知らない素人が広報やってんだね」
と編集部の中でうわさになるからです。

ただし、例外的に、一部の雑誌やWEB媒体、業界紙・専門誌では、記事の掲載前に、記者の方から「原稿をお送りしますので、内容に間違いがあれば教えてください」といって、事前に原稿を見せてくれることがあります。

実はこれが地雷というかトラップなんですね。特に、広報初心者の方は注意してください。

この場合、記者が求めているのは、社名や氏名、固有名詞、商品のスペック、数字など事実関係の確認のみです。

たまに「校正してあげました」と言わんばかりに、形容詞や”てにをは”を含め、原稿が真っ赤になるほど修正する広報さんがいますが、絶対にやめましょう。

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記事の執筆者
野澤直人
野澤 直人
代表取締役

大学卒業後、経営情報サービス会社に入社。マスコミ業界に転じ、ビジネス誌の編集責任者としてベンチャー経営者500人以上を取材。その後、海外留学関連のベンチャー企業に参画し、広報部門をゼロから立ち上げ、同社の急成長に貢献する。2010年に株式会社ベンチャー広報を創業。以来10年間でクライアント企業は400社を超える。著書に『【小さな会社】逆襲の広報PR術』(すばる舎)。

野澤 直人
記事の執筆者
野澤直人
野澤 直人
代表取締役

大学卒業後、経営情報サービス会社に入社。マスコミ業界に転じ、ビジネス誌の編集責任者としてベンチャー経営者500人以上を取材。その後、海外留学関連のベンチャー企業に参画し、広報部門をゼロから立ち上げ、同社の急成長に貢献する。2010年に株式会社ベンチャー広報を創業。以来10年間でクライアント企業は400社を超える。著書に『【小さな会社】逆襲の広報PR術』(すばる舎)。

野澤 直人