スタートアップのためのPR会社
ベンチャー広報の野澤です。
今回は「PR会社の社長・野澤が一緒に働きたい人の特徴」について書きます。
仕事は「何をするか」と同じくらい「誰とやるか」が大事です。どんな会社にも、上司、部下、同僚との人間関係があります。
また、広報活動はひとりではできません。事業会社の広報であれば、社員や外部のパートナーと一緒に動きますし、PR会社であれば、社員同士協力しながらクライアントを支援します。
できれば、良好な人間関係の中で気持ちよく働きたいですよね。一緒に働く相手がどんな人かは、こんな三角形で表現できます。

まず土台になるのは「人柄・人格」で、真ん中にマインドセットがあり、一番上が知識・スキルです。上に行くほど後天的な要素です。人柄や人格はなかなか変えられませんが、知識やスキルは後から身につけられます。
この中で特に注目すべきはマインドセットです。
マインドセットを直訳すると、人の考え方や思考習慣という意味ですが、元々は心理学の用語で、人間が持つそれぞれの「無意識の思考パターン」「物事の捉え方」「固定観念や思い込み」を意味します。
正しいマインドセットを持っていないと、知識やスキルを仕事で活かすことができません。また、マインドセットが悪いと、職場での人間関係に悪影響を及ぼすことがあります。
優秀なんだけど、チームで嫌われている人っていませんか?あれはマインドセットの悪さが原因です。
でも心配しないでください。努力次第でマインドセットは変えることができます。誰でも、正しいマインドセットを身につけることは可能です。
では、広報の仕事をする上で、どんなマインドセットを持つべきなのか。その視点で、一緒に働きたい人の特徴を5つピックアップしました。
1、プロ意識が高い
「プロ意識」とは、仕事において、自分はプロだという自覚を持つこと。職務に対する責任感や向上心とも言えます。
ここで注意して欲しいのは「プロ」と「プロ意識」の違いです。
「プロ」や「プロフェッショナル」とは、能力が高く技に優れている人を指します。それに対して、「プロ意識」とは、マインドセットや心構えのことです。
プロである自覚を持ち仕事に真剣に取り組む姿勢があれば、それは「プロ意識」があるといって差し支えありません。例えば、広報の初心者は、広報のプロフェッショナルではありませんが、「プロ意識」を持つことはできるわけです。
では、プロ意識が高い人とは具体的にどんな人でしょうか。
まず「結果へのこだわりが強い」。自身が担う役割に対して責任感を持ち、結果やアウトプットにフォーカスする。さらに、その品質にもこだわり、常に、当初の期待値を上回るパフォーマンスを発揮しようと努力します。
次に「成長意欲がある」
期待値を上回る結果を出し続けるためには、自分自身の成長やスキルアップが欠かせません。現状に満足せず、時間やお金を投資して学習を続け、自分の専門分野における知識や能力を向上させます。
そして「仕事に熱意と誇りを持っている」
広報という仕事が好き。これが全ての原点ではないでしょうか。広報がどのような価値を生み出し、社会や組織にどう貢献するのかを理解し、熱意と誇りを持つこと。
これが、困難に直面してもモチベーションを維持し続ける原動力になります。
2、与える人(ギバー・GIVER)
人間の思考と行動を3タイプに分類すると、「ギバー(GIVER)」「テイカー(TAKER)」「マッチャー(MATCHER)」に分かれます。これは、アメリカの心理学者、アダム・グラントによって提唱された考え方です。
ギバーは「与える人」。常に他人を中心に考え、相手の利益や何を求めているかに注意を払います。与えることに対し、見返りを期待することもなく、手を差し伸べる人です。
テイカーは「受け取る人」。常に自分を中心に考え、相手の必要性よりも自分の利益を優先します。与えるより多くを受け取ろうとする人です。マッチャーは「損得のバランスをとる人」。何かをしてもらったら恩を返したり、反対に何かをすれば見返りを求めたりします。
僕はPR会社を15年以上経営する中で、今までたくさんの広報さんを見てきました。その経験から言えるのは、最終的に成功する広報さんにはギバーが多いということです。
ギバーの広報さんの特徴をいくつかあげてみましょう。
まず「人脈作りと関係構築のスキルが高い」
ギバーは他者と良好な関係を築くために、利他主義的なアプローチをとります。例えば、メディアプロモートにおいて、記者さんの役に立つにはどうするかを常に考え、相手の立場を尊重して振る舞う”ギバー”の広報さんは成功しやすい。
逆に、一方的にリリースを送りつけ、取材依頼をゴリ押しする”テイカー”気質の広報さんは嫌われます。
次に「長期的な信頼構築を重視する」
ギバーは、短期的な利益よりも長期的な信頼関係を重視します。広報活動においても、一時的な成功より、持続的に信頼されるブランドや企業イメージを作り上げることが重要です。こうした点において、ギバーは広報の仕事に向いています。
そして「ストレス耐性が高い」
ギバーは他者への貢献に喜びを見出すため、ストレスの多い環境でもポジティブでいられます。広報PRの仕事では、厳しい納期や突発的な対応が求められる場面も多々ありますが、ギバーな広報さんはこうしたプレッシャーの中でも冷静かつ前向きに仕事ができます。
僕はできれば、ギバーの広報さんと働きたいですし、自分自身も常にギバーでありたいと思っています。
3、気持ちの良いコミュニケーション
広報の仕事は、社内外の関係者と連携することが多く、誰とでも分け隔てなく良い人間関係を作ることが求められます。あらゆる場面で、コミュニケーションが欠かせません。
僕は、コミュニケーションの本質は、能力やスキルではないと思っています。ペラペラよくしゃべることがコミュ力の高さではありません。
コミュ力の本質は「他人に対する思いやり」ではないでしょうか。これもマインドセットです。
「話しかけやすい雰囲気を作る」「いつも笑顔でポジティブ」「相手の話を共感しながら聞く」「相槌をうって反応する」「他者からの意見やフィードバックを受け入れる」「人をよく褒める」。
コミュ力の高い人は、常に、どうしたら周りの人たちが気持ちよくなるかを考えて振る舞います。自然と気持ちの良いコミュニケーションが取れる人は貴重な存在です。
4、勇気がある
「強くなければ生きていけない。 優しくなければ生きていく資格がない」
これは、レイモンド・チャンドラーの小説「プレイバック」に登場する私立探偵のセリフですが、広報にも通じるところがあります。
広報担当者は、「GIVEの精神」「相手への思いやり」という優しさと同時に、強さがなければ成功できません。
広報に必要な強さとは「勇気」です。恐怖、不安、躊躇、恥ずかしさに負けない、積極的で強い心意気のことを「勇気」といいます。
広報というのは、不確実性が高い仕事です。特にメディアプロモートは、成功よりもむしろ失敗の方が多い。
・プレスリリースを100件も送ったのに、何の反応もなかった。
・20人の記者さんにメールで情報提供をしたのに、1件も返信がなかった。
・5人の記者さんに電話で面会の依頼をしたのに全て断られた。
ここで試されるのが「勇気」です。
失敗を恐れずに再チャレンジできるか。諦めずに次の一歩を踏み出せるか。
「できるかできないか」ではなく、「どうすればできるか」を考えられる人。ピンチでも諦めない。現状を打開して、何とかしようとする人。そういうマインドセットを持っている人は広報に向いています。
5、主体的な行動力
広報の仕事は、頭で考えるだけでなく、実際に行動することで、はじめて成果につながります。逆に、指示待ち人間に広報はつとまりません。
上司や他部署からの指示を待つのではなく、自ら状況を見極めて主体的に行動する必要があります。メディアや社会のトレンドを見極めたタイムリーな対応が求められるため、指示を待っていてはチャンスを逃してしまうからです。
また、自律して主体的に行動できる広報は、戦略や目標を立案し、それを自ら推進します。上司からの監督を必要とせず、独立して成果を出せるのが優秀な広報です。
最後に
僕は「性格の良い人と働きたい」と思っています。
明るくポジティブでユーモアがあり、謙虚で素直、感謝の気持ちを忘れず思いやりを持って行動できる。これは人柄や人格、品格の問題です。
どんなにスキルや能力が高くても、性格が悪い人とは一緒に働きたくありません。性格や品格に問題がある人は、長い目で見れば組織やチームに害をもたらします。「人としてどうか」。これが僕にとっては重要です。























