スタートアップのためのPR会社
ベンチャー広報の野澤です。
「テレビ番組から取材されたい」という広報さんはとても多いと思います。テレビ報道の獲得は、PRパーソンとしての実力が試されるポイントのひとつです。
ただ、無名のスタートアップがプレスリリースの一斉配信だけでテレビ取材を獲得するのは非常にハードルが高い。
もちろん、企業が発信する情報の内容、PRネタのニュース価値次第ではありますが、受け身の広報だけで、テレビ取材を実現するのはかなり難しいのではないでしょうか。
テレビ番組の制作の方は非常に忙しいので、無名の小さな会社から届いたプレスリリースを見てもらうのは簡単ではありません。
しかし、ポイントを押さえれば、テレビ取材の成功確率がグッと上がるんです。今回は、僕自身の経験をもとに、「テレビ報道を実現する広報テクニック」を3つご紹介します。
1、番組リサーチと報道分析
「なんとなくテレビに出たい」
「なんでもいいからテレビ番組から取材されたい」
だから、とにかくたくさんのテレビ番組宛にプレスリリースを送りまくる。
この”リリースばら撒き作戦”はダメとは言いませんが、僕はあまりおすすめしません。このやり方だと、スタートアップや中小企業の場合は特に、成功確率が低いからです。
僕のおすすめは、取材して欲しいテレビ番組を具体的にいくつか決めて、ひとつひとつ丁寧にアプローチするという方法です。そこで必要になるのが「番組リサーチと報道分析」になります。
例えば、全国放送・地上波民放の朝の情報番組から取材されたいとしましょう。
この場合、ターゲットになる番組として、例えばこの4つをピックアップします。
・日本テレビ『ZIP!』
・TBS『ラヴィット!』
・フジテレビ『サン!シャイン』
・テレビ朝日『モーニングショー』
※番組名は2026年3月時点の情報
その上で、それぞれの番組についてリサーチと分析をしていくわけです。
まず最初に、番組のオフィシャルサイトを隅からすみまで読み込みます。さらに、番組のwikipediaに目を通します。
実際にやっていただくと分かりますが、これだけでもかなり、その番組への理解が深まります。また、どんなコーナーがあり、過去に番組でどんな商品サービスを取り上げているのかなど、広報活動のヒントになる情報が多々見つかるはずです。
次に、実際に番組を視聴します。
今回ピックアップした4番組は、平日月曜から金曜日まで毎日放送しているいわゆる帯番組です。リアルタイムで視聴する必要はありません。録画して観てください。
少なくとも、1週間分は視聴します。できれば直近の放送を1ヶ月分くらいまとめて観ましょう。週末にまとまった時間を作って、平日に録画した番組を、2倍速で視聴するのがおすすめです。
ポイントは、単なる視聴者として漫然と”見る”のではなく、広報的な視点で集中して”観る”ということ。
・自社商品と近しい商品は取り上げらていないか
・同業他社の情報が出ていないか
・自社の商品サービスが、番組のどのコーナーでどのように報道される可能性があるか
これをイメージしながら番組を視聴しましょう。
企業の商品サービスであれば、お天気や芸能のコーナーで出ることはまずないわけです。そうやって消去法で考えれば、おのずと広報的にチェックすべきポイントはそう多くないことがわかります。
結果的に、その番組の中で、こちらから情報提供をすべきコーナーというのが具体的に決まるはずです。
2、ディレクターに直接連絡する
テレビ報道を実現する上で、最も効果的な手法は、テレビ番組のディレクターさんに直接接触して、情報提供することです。
では、まずどうやってディレクターさんを特定すればいいのでしょうか?
方法は2つあります。
1つ目は、wikipediaです。
「え?ウィキでいいんですか?」って思った方もいると思います。これ意外とバカにできないんですね。番組の公式ホームページよりもウィキの情報が詳しいこともあって、かなり役立ちます。
番組によってはプロデューサーやディレクターの具体的な名前までウィキに記載されているケースもあります。ただウィキの情報が古かったり不正確だったりしますので、あくまで参考情報のひとつとして活用してください。
2つ目は、番組のエンドロールです。(スタッフクレジットともいいます)
これは情報の宝庫。その番組の制作に関わったスタッフさんの個人名や制作会社が記載されています。これを見れば、ディレクターさんの個人名を特定することも可能です。
さて、ディレクターさんの名前がわかったら、いよいよ接触です。担当ディレクターの名前がわかる場合には、「担当の○○様、お願いします」と電話したり、メールしたりしましょう。
ただ、番組によっては、かなり多くのディレクターさんが関わってますし、人事異動や担当変更も多くかなり流動的です。なので、ディレクターさんの個人名は言わずに「○○コーナーの担当ディレクターさんをお願いします」とお伝えした方がいい場合もあります。
いずれにしても、事前の「番組リサーチ」の段階で、ディレクターさんのお名前まで徹底的にリサーチしましょう。これをするかしないかで、報道につながる確率が大きく変わります。
3、接触するタイミングを見計らう
接触するタイミングも非常に重要です。前提として”テレビ番組というのは変化がとても早い”ということを知っておいてください。
視聴率の悪い番組はすぐに終了しますし、番組内容も構成が変わったり、コーナーの入れ替わりも頻繁です。
それだけに、テレビ番組へのアプローチはスピード命。常に最新の番組内容を把握しておき、狙えそうなコーナーがあれば、すぐにコンタクトするというフットワークの良さが広報には求められます。
その上で、よく議論になるのが、ディレクターさん含め”番組の中の人にいつ連絡すべきか問題”です。
これはケースバイケースで、正直、決まった答えはありませんが、私が今まで試した中で、成功確率が高かった方法をご紹介します。
情報提供の時期については、取材してほしい日の「1〜2ヶ月前」に接触するのが基本になると思います。話題性でテレビ番組での放映を狙うのであれば、企画のスケジュールが組まれる1〜2ヶ月前くらい前には、情報を伝えておくべきでしょう。
次に、連絡するタイミングについて。
情報番組やニュース番組は、生放送が基本ですが、この番組放送中、番組スタッフは番組進行やVTRの出し入れなど、非常に多くの作業をしており、かなりの緊張状態にあります。なので、番組放送中に関係者に連絡するのは控えるべきです。
放送が終わると、その日の番組内容に関する反省会が行われます。電話でコンタクトするなら、この反省会終了後、つまり、放送終了の1〜2時間後くらいがおすすめです。
普段取材で外出しがちなディレクターも、放送直後だけはテレビ局の中にいる可能性が高いので、電話がつながる確率も高い。
なんなら、テレビ局の近くであらかじめ待機した上で、番組終了後、程よいタイミングで電話し、何食わぬ顔で、「実は今、近くにいるのですが、少しお会いできませんか」とその場で面会アポを取るのもいいかもしれません。
ただ、これはあくまで一例であって、番組に接触するベストなタイミングというのは、番組ごとにさまざまです。
一番いい方法、その番組の中の人に「いつご連絡したらご迷惑じゃないですか」と聞くことです。正解を知っているのは常に番組の中の人ですから。
























