メディアと長期的な信頼関係を築く「大人の付き合い方」

メディアと長期的な信頼関係を築く「大人の付き合い方」

スタートアップのためのPR会社
株式会社ベンチャー広報
代表取締役の野澤直人です。

大手ビジネス誌の編集委員の方から、次のようなことを言われたことがあります。

「新興企業・ベンチャー企業の経営者の方は、無料の取材だと喜んで協力してくれるけど、有料の広告の話になると態度が一変、話も聞いてくれないんですよ。あれって、なんとかならないんですかね。」

皆さんはどう思われますか?

私は広告代理店ではなく、PR会社の人間ですから、
「マスコミからいかに無料で取材してもらうか」
ということばかり考えています。

しかし私は、広告が全く不要だとは思いません。実は広告をうまく活用することで、自社の取材を増やすこともできるからです。

ひとつ事例をご紹介しましょう。

フィギュアスケート・浅田真央選手のCMで有名なマットレスメーカーが愛知県にあります。

今でこそメディア露出が多いので、歴史のある大企業のように感じますが、実はめざましい成長を遂げた、設立十数年ほどの新興企業です。

創業から数年間はほとんど売上げがなく、大変苦労されたとか。資金力もそれほど潤沢でない中、この会社は広報PRに活路を見出しました。中でも私がユニークだと思ったのは「広告」の使い方です。

この会社は、基本的には広報PRで取材の数を増やしながら、一方で、取材してくれた媒体に対しては、お付き合いもふくめて出来る範囲で積極的に広告を出稿していったそうです。

広告を出稿してくれれば、媒体側も悪い気はしませんから、繰り返し取材してくれたり、記事を大きく扱ってくれたり、広報的にも色々なメリットが出てきます。

結果的に、報道と広告の相乗効果でメディア露出を爆発的に増やすことに成功。今の知名度・ブランド力と100億円以上という売上げを手にしました。

「無料の取材なら受けるけど、広告はお断り」
とメディアに対してあからさまな態度をとるベンチャー経営者もいますが、私はこれには疑問です。

とくに雑誌媒体というのは、広告なしには存在できないメディアですから、やるやらないは別にしても、取材してくれた媒体さんからの広告の提案については、話だけでも聞いて差し上げるのが、礼儀というもの。

メディアと企業はもちつもたれつです。

広報PRの役割は無料でマスコミに露出することですが、一方的に取材をごり押しするだけでは、長期的な信頼関係を築くのは難しい。相手の立場になればわかりますよね。

もちろん、広告に頼り切りではいけませんし、
「広告出すから取材しろよな!」
と高圧的な態度をとるのはもちろんNGです。

あくまで紳士的にスマートに。ぜひメディアとは“大人の付き合い”を心がけてください。

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記事の執筆者
野澤直人
野澤 直人
代表取締役

大学卒業後、経営情報サービス会社に入社。マスコミ業界に転じ、ビジネス誌の編集責任者としてベンチャー経営者500人以上を取材。その後、海外留学関連のベンチャー企業に参画し、広報部門をゼロから立ち上げ、同社の急成長に貢献する。2010年に株式会社ベンチャー広報を創業。以来10年間でクライアント企業は400社を超える。著書に『【小さな会社】逆襲の広報PR術』(すばる舎)。

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