小池都知事の記者選別を反面教師に
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小池都知事の記者選別を反面教師に

スタートアップのためのPR会社 株式会社ベンチャー広報 代表取締役の野澤直人です。 マスコミ対応の基本として「全てのメディアに平等・公正な姿勢で接する」「メディア差別をしない」という原則があります。 全国紙の新聞や地上波…

スタートアップのためのPR会社
株式会社ベンチャー広報
代表取締役の野澤直人です。

マスコミ対応の基本として「全てのメディアに平等・公正な姿勢で接する」「メディア差別をしない」という原則があります。

全国紙の新聞や地上波民放テレビ番組の取材を優遇し業界紙・専門誌の記者の取材依頼は無視する、特定の仲の良い記者にだけいつも優先的に情報を流す、などの振る舞いは控えるべきです。

そういうことをしていると「あそこは媒体差別をするけしからん会社だ」ということで、マスコミ関係者の中で悪評がたち、広報活動に大きなマイナスになります。

例えば、小池百合子東京知事の記者会見での振る舞いは悪い例です。

小池都知事の記者選別を反面教師に

・ダイヤモンドオンライン
小池都知事が圧勝の裏で露骨にメディア選別、批判的な記者は”排除”

・ハーバー・ビジネス・オンライン
これが、小池都知事会見における“お気に入り記者”たちによる「どうでもいい質問」の実態

・東スポWeb
舛添要一氏が小池都知事の記者選別・言論統制を批判

これらの報道によると、小池都知事は定例会見に参加している記者の座席表を作成し自分に批判的な記者を指名せず“排除”する一方、自分に友好的な記者を優遇しているとのこと。よく言えば「メディアコントロール」悪く言えば「言論統制」です。

2017年の総選挙で小池都知事が「希望の党」を率いて惨敗した際、あの「排除します」発言を引き出したことで注目されたフリージャーナリストの横田一氏は定例会見の常連ですが、現在、30回以上連続で指名なしの新記録を更新中とのこと。よっぽど小池都知事に嫌われているんですね。

こうした露骨な記者選別は「全てのメディアに平等・公正な姿勢で接する」という広報の原則に反します。マスコミ関係者からひんしゅくを買って当然でしょう。

女帝 小池百合子」(石井妙子・著)、「小池百合子権力に憑かれた女 ドキュメント東京都知事の1400日」(和田泰明 ・著)、「仮面 虚飾の女帝・小池百合子」(横田一・著)。ここ数ヶ月でこれら”小池批判本”が立て続けに出版されていますが、これは偶然ではなく、小池都知事がマスコミに敵を作っている証拠です。

まとめ

  • 「全てのメディアに平等・公正な姿勢で接する」という原則を忘れない。
  • 業界紙、専門誌、WEBメディア、フリーライター、フリージャーナリストにこそ丁寧に対応する。
  • マスコミの中に敵を作らない。敵を作れば中長期的な広報リスクになる。
  • 自分の会社が調子の良い時ほど注意。マスコミに対して放漫に振る舞えば後でしっぺ返しをくらう。

良いことも悪いことも含めて、広報について小池都知事から学ぶべきことは多々ありそうです。

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記事の執筆者
野澤直人
野澤 直人
代表取締役

大学卒業後、経営情報サービス会社に入社。マスコミ業界に転じ、ビジネス誌の編集責任者としてベンチャー経営者500人以上を取材。その後、海外留学関連のベンチャー企業に参画し、広報部門をゼロから立ち上げ、同社の急成長に貢献する。2010年に株式会社ベンチャー広報を創業。以来10年間でクライアント企業は400社を超える。著書に『【小さな会社】逆襲の広報PR術』(すばる舎)。

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