BtoB企業こそ「ラウンドテーブル」を活用しよう!
BtoB広報術

BtoB企業こそ「ラウンドテーブル」を活用しよう!

早速ですが、タイトルにある「ラウンドテーブル」について解説します。ラウンドテーブルとは、10名以下程度の小規模で、対面によってメディアに対する情報発信と理解を促す情報提供の手法です。ミーティングルームなどの社内スペースを利用し、商品やサービスの説明やプレゼンテーションを実施することも可能です。

一方的に伝えることが多い記者発表会とは違い、細部に渡った説明や解説を行うことができ、記者からの質疑応答や意見交換も行いやすい環境になるため、深度のある効果的な記事としての露出が期待できます。また、自社商品やサービスに対する記者さんの理解度が深まるため、「メディアからの問い合わせ増加」につながる可能性も高まります。

BtoB企業は黒子的な側面も強く、採用してもらっている企業事例を例に出すことで、「サービス・商品の良さ」や「効果」を感じてもらえることが多いのですが、それをわざわざ記者発表会として披露することは現実的ではありません。それでも、ユーザー事例を積極的に掲載するITmedia、日経xTECH、マイナビニュース、ZDnetなどは、多くの企業広報がターゲットメディアとしているのではないでしょうか。

そこで、自分自身が企業広報時代に実践していた2つのラウンドテーブルの例を紹介します。

事例1:取引先の担当者に協力してもらうパターン

BtoB企業の特徴として、大手企業にも導入していただいていることが往々にしてあります。大手企業の課題解決に役立っているというのは大きなポイントで、

  • どのような失敗をしたのか
  • なぜ失敗したのか
  • なぜこのサービス(商品)を導入したのか
  • どのような改善がされたのか
  • どんなことで困っている企業におすすめしたいか

などを、導入先の担当者の方に語ってもらう場をもらいました。

「大手企業による当社サービスの導入実績をご紹介。失敗からサービス導入による改善までを、導入先企業の担当者に語ってもらいます」というような内容で、数名の記者さんを招待しました。

ここで重要なのは、大手企業の「失敗」を聞けることです。「こうすれば上手くいく」「こうやって成功した」は、皆さまもよく目にすると思います。しかし「失敗」を軸にした実例はあまり見かけません。「失敗」を例にあげたい企業がいないからです。

自社の失敗例をあげるのはネガティブな印象になり、失敗したポイントは、その会社のサービスのウィークポイントとして攻撃の対象になる可能性もあります(特にデータセンターなど、インフラ系企業は慎重になります)。

ですが一方で、「なぜ失敗したか」を共有することで事前に失敗を回避し、良い結果に導く方法として記事にしたいという記者さんのニーズも存在します。どのような失敗をしたのか、なぜ失敗してしまったのかについてお話しいただける導入先企業様がいる場合、積極的に協力いただくのはアリだと思います。

事例2:顧客向け小規模セミナーに記者さんを招待

事例1では、大手企業のお取引先に協力いただくパターンでしたが、事例2は情報収集に来ているスタートアップ〜中規模の企業に協力いただくパターンです。

既存顧客に向けてサービス(商品)をもっと活用いただくため、少人数のセミナーを開催することがあるかと思います。そこに記者さんを招待しました。そのセミナーの中で、参加者の方に「直近の課題」などをテーマにディスカッションを行う時間を設け、「現場のリアルな課題」に触れてもらうことにしたのです。

このディスカッションの中で上がる「最近困っていること」「課題」は記者さんにとっては、「今後追うべきネタ」となる場合があります。顧客向けセミナーは、もちろんお客様にとって有益な情報提供の場となる一方、記者さんにとって「追うべきテーマが見つかる場所」としても活用してもらえます。

「新しい生活様式」を意識しながら情報発信の場を設けるのは、広報の重要な課題となるかと思います。少人数で実施できるラウンドテーブルは、これからますます活用の場が増えるのではないでしょうか。

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