スタートアップのためのPR会社
株式会社ベンチャー広報
代表取締役の野澤直人です。
先日、あるスタートアップの記者発表をお手伝いする機会がありました。創業からまだ1年程度、社員数名の若い会社でしたが、テレビ媒体も含め、20名以上のマスコミ関係者にご参加頂きおかげさまで、大変盛り上がりました。
記者会見は大企業だけのもの? いえいえ、そんなことはありません。今回は中小ベンチャー企業・スタートアップが記者会見を成功させるためのノウハウについて、ご紹介したいと思います。
お金をかけすぎない。
大手PR会社に記者会見の企画運営をお願いすると、通常、300~400万円の見積りが出てくるはずです。これはあくまで大企業向けの価格設定ですので、この相場レベルを鵜呑みにしてはいけません。
記者会見は、PR会社に丸投げせず、自社で運営することを基本にすれば、会場を借りて、バックパネル(記者会見用のインタビューボード)を作り、他経費を含めても、効率的にやれば100万円以下で実現できます。
また、記者会見の運営は、一度経験すればそれほど難しいものではありません。全く初めての場合には、PR会社に頼るのもいいですが、その場合、企画・運営・マスコミの集客をPR会社に丸投げするのではなく、コンサル的に関わってもらいましょう。それなら、不必要に高いお金を払わなくてすみますので。
芸能人・タレントを呼ばない。
ベンチャー企業・スタートアップの記者会見にマスコミ関係者を呼び込むのは、大企業に比べて難しいのは確かです。記者会見を開いたのに、マスコミの人が誰も来てくれなかったら…。考えただけでも、背筋が寒くなりますよね。
そこで、お金を払って芸能人やタレントを記者会見に呼び、それをフックにマスコミを集めましょう、となる場合がありますが、正直、私はおすすめしません。
まず、芸能人を呼ぶのにお金がかかりますし(2時間拘束で100万円とか)、テレビ番組内で紹介されても、その芸能人の話題がメインになり、自社の商品やサービスが直接報道されるケースは少ないからです。
記者会見をする前に、マスコミとの関係づくりをする。
一番やってはいけないのは、今までロクに広報活動をやってこなかったのに、いきなり記者会見を企画して、プレスリリースをマスコミ各社に送りつけるやり方です。これではうまくいくはずがありません。記者会見をする前にやるべきなのは、マスコミとの関係構築です。
まず、あなたの手元には、マスコミ関係者の名刺が何枚あるでしょうか。そして、その中で、記者会見にお誘いしたら、来てくれそうな方はいったい何名いるでしょうか。もしそれが10名以下なら、記者会見をやるべきではありません。
その前に、自社に興味関心をもってくれるマスコミ関係者をリサーチし、個別訪問して名刺交換をし、ひとりずつ関係づくりを行いましょう。集中してやれば、3ヵ月で30名程度のマスコミ関係者に会えるはず。このリストがあるからこそ、芸能人やタレントに頼らず、ベンチャー企業でも記者会見にマスコミ関係者を呼び込めるのです。
結局のところ、日頃の地道な広報活動が重要ということですね。