「マスコミ心理」や「メディアの視点」を理解する方法
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「マスコミ心理」や「メディアの視点」を理解する方法

スタートアップのためのPR会社
株式会社ベンチャー広報
代表取締役の野澤直人です。

小さな会社がたくさんの取材を獲得するには、マスコミ関係者と幅広いネットワークを作り、継続的に適切なコミュニケーションを取る必要があります。そのために、相手であるマスコミ側の心理やメディアの視点を、深く正しく理解することがとても重要です。

実はこれこそが、広報担当者にとっての最も重要な能力といっても言い過ぎではありません。「敵を知り己を知れば百戦殆うからず」という格言の通り、マスコミ側の心理や行動特性を把握できていればこそ、理想的な広報戦略を立案し、最善の広報戦術を実行できるのです。

では、マスコミやメディアで働いたことがない広報担当者は、どうしたらこの能力を身につけることができるのでしょうか。具体的には以下のような方法があります。

●新聞・雑誌・テレビ・WEBを見る
●マスコミの人と直接会って話をする
●マスコミの人が書いた本を読む

広報の初心者がやるべきなのは、新聞・雑誌・WEBの記事を丹念にチェックし、テレビ番組を視聴することです。

例えば、大企業の広報部に新人が配属になると、研修もかねて最初にこれを徹底的にやらされます。毎朝、先輩より2時間早く出社して、朝日、読売、毎日、日経、産経の5大新聞に全て目を通し、週刊ダイヤモンド、日経ビジネス、東洋経済などの大手ビジネス誌や自分の業界の業界紙や専門誌も毎号かかさず目を通します。

こうしたことを1年以上、毎日続けることで、媒体に関する基礎知識やマスコミ全体の報道傾向というのが、わかるようになります。あとは、マスコミの人と直接会って話をすることです。私が新人の広報担当者をトレーニングする時には、最初の1年間で、100人のマスコミ関係者と会って話をするようにアドバイスしています。

もう1つはマスコミの人が書いた本を読んで、マスコミの世界を擬似体験すること。広報について学ぶというと、有名企業の広報部長やPRコンサルタントが書いた本を読む方が多いですが、それ以上に、新聞記者や雑誌の編集者、テレビのディレクターなど、マスコミの中の人が書いた本を意識して読むようにしてください。そうした本を読むとマスコミ人の行動特性や思考回路がよくわかります。

おすすめ書籍をご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

新聞をテーマにした書籍・小説

「クライマーズ・ハイ」(著者:横山秀夫)
「新聞記者」(著者:望月衣塑子)
「安倍官邸vs.NHK 森友事件をスクープした私が辞めた理由」(著者:相澤冬樹)
「トップリーグ」(著者:相場英雄)
「最後の社主 朝日新聞が秘封した『御影の令嬢』へのレクイエム」(著者:樋田毅)
「日経新聞の黒い霧」(著者:大塚将司)

雑誌をテーマにした書籍

「働く女子と罪悪感」(著者:浜田敬子)
「編集者という病い」(著者:見城徹)
「殺人犯はそこにいる―隠蔽された北関東連続幼女誘拐殺人事件―」(著者:清水潔)

テレビをテーマにした書籍

「テレ東のつくり方」(著者:大久保直和)
「兆しをとらえる 報道プロデューサーの先読み力」(著者:野口雄史)
「テレビ報道記者」(著者:下川美奈)
「『見たいテレビ』が今日もない」(著者:長谷川豊)
「ガラスの巨塔」(著者:今井彰)

WEB媒体をテーマにした書籍

「ヤフー・トピックスの作り方」(著者:奥村倫弘)

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記事の執筆者
野澤直人
野澤 直人
代表取締役

大学卒業後、経営情報サービス会社に入社。マスコミ業界に転じ、ビジネス誌の編集責任者としてベンチャー経営者500人以上を取材。その後、海外留学関連のベンチャー企業に参画し、広報部門をゼロから立ち上げ、同社の急成長に貢献する。2010年に株式会社ベンチャー広報を創業。以来10年間でクライアント企業は400社を超える。著書に『【小さな会社】逆襲の広報PR術』(すばる舎)。

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