4月はマスコミ関係者も人事異動の季節です

4月はマスコミ関係者も人事異動の季節です

スタートアップのためのPR会社
株式会社ベンチャー広報
代表取締役の野澤直人です。

例年4月は多くの企業で人事異動が行われますが、マスメディアも例外ではありません。

勝手な話ではありますが、企業広報・PR担当者からすると手間ひまをかけて探し出し、その方との人間関係を作り、何度も自社の記事を書いてくれた記者が人事異動でまったく関係のない部署へ異動してしまったときのショックといったら・・・

しかしこれは宿命ですので、受入れるしかありません。

今回はそれをふまえて、マスコミ関係者の人事異動にどう対処すべきかを書きたいと思います。

マスコミ関係者の人事異動にどう対処すべきか

まず大事なことは、異動の情報をいち早くキャッチすることです。

取材のお願いで記者に電話をしたら、
「○○は先月異動してもういませんが・・・」
これは最悪です。

通常は異動日の1ヵ月から2週間前には内示が出ているはずですから、記者が異動してしまうまえにその情報を掴み、後任の方を紹介してもらいましょう。

余談ですが、マスメディアでも人事異動の際には前任と後任の間で引き継ぎが行われます。

その際、広報担当者やPRパーソン、PR会社についても、「情報源として有用な人(会社)」「付き合うべきではない人(会社)」という具合に、申し送りがなされています。

ですから、一度、記者に悪印象を与えたり、問題を起こすとその記者が異動した後も、悪影響が続きますから注意が必要です。

異動でいなくなる記者の方に対する接し方も大切です。

「後任さえ紹介してもらえば、いなくなるからあとは関係ない」ではいけません。

何度か取材でお世話になった記者さんなら、お礼の気持ちを伝えるために、ご挨拶にいくべきですし、場合によっては送別会を開いてもいいと思います。

これは純粋に「感謝の気持ちを伝える」という以外に、実はビジネス的な意味もあります。特に全国紙の記者は、2~3年ごとに地方の支局を含めて、いろいろな部署をまわります。

例えば、全国紙の生活報道部にいた記者が、地方の支局に行き、数年後に生活報道部のデスクとしてもどってくる、なんてことが良くあります。

ですから、自分と関係ない部署に異動になった記者とも連絡を取り続け、長いお付き合いをすれば、それがゆくゆくは強力なマスコミ人脈になるのです。

では、人事異動を早めにキャッチするにはどうしたらいいのでしょうか?

人事異動を早めにキャッチする方法

そこで問われるのは、自分とその記者さんとの関係性です。

普段のお付き合いを通じて、自分がその記者の役に立っていれば、記者の方から「いついつ異動になります。お世話になりました。後任は○○ですので、よろしくお願いします」とご挨拶のメールがきたりします。

これが最高の形ですね。

とはいえ、記者も忙しいですから、いちいち広報・PR担当者に異動の連絡などしない場合がほとんどです。そうなると、こちらである程度、異動の時期を探る必要が出てきます。

普段から記者ごとにその部署での在籍期間を把握しておきましょう。

同じ部署で2年以上在職している記者は異動する可能性が高い。そうした記者については、人事異動が行われる4月と10月の前に、さりげなく異動の有無を確認しておくといいと思います。

また、4月に入ったばかりのタイミングは、後任記者との関係を深める絶好の機会とも言えます。というのも、新しい異動先で記事を書くには、前任記者から申し送り情報のほかに記者自身で担当業界の情報収集が必要になってくるため後任記者が独自で情報集めをしていることがあります。

このタイミングで、「この業界ではこういう流れがある」といった業界トレンド情報や業界内ではもはや暗黙の了解となっている「業界の背景」など、記者が知らない業界情報を提供することで、自分を”有益な情報源”として認識してもらえるきっかけになります。

人事異動の準備が始まるこの時期、どの業界でも忙しくしているかと思いますがこの時期こそ、マスコミとの関係性を深められる機会ととらえ、積極的に連絡を取ってみてはいかがでしょうか。

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記事の執筆者
野澤直人
野澤 直人
代表取締役

大学卒業後、経営情報サービス会社に入社。マスコミ業界に転じ、ビジネス誌の編集責任者としてベンチャー経営者500人以上を取材。その後、海外留学関連のベンチャー企業に参画し、広報部門をゼロから立ち上げ、同社の急成長に貢献する。2010年に株式会社ベンチャー広報を創業。以来10年間でクライアント企業は400社を超える。著書に『【小さな会社】逆襲の広報PR術』(すばる舎)。

記事の執筆者
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