スタートアップのためのPR会社
株式会社ベンチャー広報
代表取締役の野澤直人です。
広報PRには、
- 「攻めの広報」と、
- 「守りの広報」の、
2つがあります。
大企業の広報担当者、もしくは大企業がメインクライアントである大手PR会社では、「守りの広報」に関するノウハウや技術が重視されます。製品の不具合や社員の不祥事など、自社のネガティブな話題の報道をおさえて自社のダメージを最小限にするのが「守りの広報」です。「危機管理広報」ともいわれます。
場合によっては、
「変な報道をしたら、そちらの媒体への広告出稿を止めますよ」
といって、メディア側に圧力をかけることすらある世界です。
逆に大企業において、ポジティブな話題をメディアに多く取り上げてもらう「攻めの広報」はそれほど難しくありません。
新商品発表など、ある程度のニュース性のある話題であれば、プレスリリースをばらまいただけで取材は来ますし、記者会見をすれば、マスコミはある程度集まります。
一方、中小ベンチャー企業では「守りの広報」がほとんど必要ないかわりに、「攻めの広報」はかなり難易度が高いといえます。
中小ベンチャー企業の話題は、大手企業に比べてニュース性が低いとみられがちなので、発信する情報をわかりやすく、かつ、その情報を求めている人(記者、編集者)に的確に伝える努力が不可欠だからです。
このように、
- 「大企業の広報活動」と、
- 「中小ベンチャー企業の広報活動」は、
同じ広報PRでも、似て非なるものだといえるでしょう。
私が以前、某ベンチャー企業の広報担当者であった当時、PR会社に相談をした時のことです。その見積金額の高さ(月額60万円~100万円)に大変驚きました。そして同時に、その提案内容があまりにミスマッチであることに、大変戸惑ったという記憶が鮮明に残っています。
大手PR会社は、
- 「守りの広報」
- 「危機管理広報」
については詳しいものの、「攻めの広報」、特に、一般的に報道されづらい中小ベンチャー企業の話題をどうメディアに売り込むか、という具体的な提案がほとんどなかったのです。
当時は、経験不足で、正直なところ、あまりよくわかっていなかったのですが、その後、大企業の広報の方や大手PR会社の方と親しくなり、様々なお話しをお伺いする中で、「大企業と中小ベンチャー企業の広報活動は、(極端な言い方をすれば、)真逆なんだ」と感じるようになったという、経験談でした。