広報でSNSをフル活用する方法

広報でSNSをフル活用する方法

スタートアップのためのPR会社
ベンチャー広報の野澤です。

今の時代、広報活動をする上で、SNSは欠かせないツールになっています。
広報の仕事をするのであれば、SNSについての知識は必須です。

そこで今回は、企業の広報担当者として最低限知っておくべき、SNSの活用方法についてまとめました。ご自身のSNSに対する知識や理解度のチェックにも役立つ内容になっています。

YouTube

YouTubeの視聴者は年齢・性別問わずかなり幅が広いので、何か1つSNSをやらないといけない、とにかく広く情報発信したいという企業には、YouTubeから始める事をおすすめします。

YouTubeを広報で活用するおすすめの方法は「社長PR」。社長がYouTubeに出て自分の考え方や会社の理念、日常の仕事の様子などを動画で発信する手法です。

ベンチャー企業やスタートアップの場合、社長=会社ですから、社長の発信する内容そのものが周囲を惹きつけるため、新規取引先の拡大や社員の採用につながります。

チャンネル登録者数のKPIは、企業の公式チャンネルであれば、まずは3000人くらいを目標にしてください。いわゆるYouTuberの場合、チャンネル登録者が何十万人もいたりしますが、企業のYouTube運営は全く別物です。

Instagram

Instagramを普段見ている人は、大きく分けると「若年層」と「女性」です。

若年層が見ているSNSというとTikTokを想像される人も多いと思いますが、視聴動機がInstagramとは異なります。

TikTokに触れる若年層の目的はいわゆる「暇つぶし」です。一方、Instagramの場合、「自分の知りたい事を調べる」または「Webサイトのようにとりあえず検索する」という目的で利用されています。

「何か知りたい事があった時にGoogle検索をする」また「ある企業名を知ったら最初にそのWebサイトをGoogle検索して見てみる」。この行動を今の若年層はInstagramでやっているわけです。

この動きを前提として、広報担当がどのようにInstagramを運用すべきでしょうか。

「Instagramを自社の第二のWebサイトに位置付ける」。これが正解になります。

企業名や商品名で検索された時に、Instagram上にきちんとアカウントが存在していて、且つ投稿された動画が数十本並んでいる、そういう状態になっていることが、広報的には重要です。

コンテンツはきっちり作り込んだものではなく、社員の日常や日々考えている事を自然体でラフに発信するものでかまいません。こうした内容を企業の公式Webサイトで発信することはあまりないので、第二のWebサイトとしてInstagramを運用する意味があるわけです。

TikTok

TikTokは広報として使う上では最も難しいSNSです。
理由は、視聴動機にあります。

TikTokを見ている人の視聴動機は「暇つぶし」。Instagramのようにそこで何かを検索して探すとかでもなく、ただひたすら流れて来る動画を指で縦にスワイプしていくという娯楽ツールです。

そこで目に引く動画というのは、必然的に何か面白い事をしている動画になります。TikTokでバズった企業動画を検索してもらうと分かりますが、大体が社員が踊りまくっていたりする動画です。

そのような動画によって伝えたい広報メッセージは「こういう楽しい雰囲気の会社です」かもしれませんが、もしこれが採用目的だとしたら、実はデメリットやリスクも少なくありません。

もし求職者がああいう動画を見たら「自分も入社したらこういう変な踊りをやらされる」と思うでしょう。またビジネスという視点でも取引先候補がこういう動画をTikTok上で展開しているとなれば、少なくとも中規模以上の企業からはあまりポジティブに見られない可能性があります。

TikTokはそのプラットフォームの中で広報が頑張ろうとすればするほど裏目に出るリスクのあるSNSです。もしやるなら、きちんと目的を設定して戦略的に運用しましょう。

X

Xも幅広い年代の人が見ていますが、肌感では年代というよりは「見ている人/見ていない人」が別れるSNSです。これは年代というよりも単にXというSNSが好き/嫌い、という好みの問題だと思います。

XはSNSの中でも特に”個人が情報発信するツール”という側面が強いです。なので、企業の公式アカウントとして「株式会社〇〇です」みたいな投稿はどうしても違和感が出てしまいます。よくXで社内イベントを紹介したり商品PRの投稿をしている企業もありますが、正直あまり見てもらえません。

Xについては、ベタですが「中の人」という方法が有効です。企業の広報活動としてXを活用するなら、広報担当〇〇です、と個人感を出して運用・投稿しましょう。

もし皆さんの会社の社長さんがSNSでの発信が得意な方であれば、社長個人としてXでの情報発信をしてもらうのもおすすめです。

Facebook

Facebookの活用方法としておすすめなのは「専門家ブランディング」です。

例えばBtoBビジネスをされているのであれば、そのビジネス領域でお客様が知りたい最新情報やノウハウを定期的に発信したり、時にはホワイトペーパー配布キャンペーンをしたりと「この人、この領域で詳しいんだな」と思われるための投稿をしていくのが、一番賢い使い方だと思います。

情報発信のコツは投稿文を長文にしないことです。投稿そのものはサマリーだけを書いて、続きはYouTubeに誘導したり、Webサイトのブログやnoteなど本編は別に用意しておき、そちらを読んでもらうようにしましょう。

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記事の執筆者
野澤直人
野澤 直人
代表取締役

大学卒業後、経営情報サービス会社に入社。マスコミ業界に転じ、ビジネス誌の編集責任者としてベンチャー経営者500人以上を取材。その後、海外留学関連のベンチャー企業に参画し、広報部門をゼロから立ち上げ、同社の急成長に貢献する。2010年に株式会社ベンチャー広報を創業。以来10年間でクライアント企業は400社を超える。著書に『【小さな会社】逆襲の広報PR術』(すばる舎)。

野澤 直人
記事の執筆者
野澤直人
野澤 直人
代表取締役

大学卒業後、経営情報サービス会社に入社。マスコミ業界に転じ、ビジネス誌の編集責任者としてベンチャー経営者500人以上を取材。その後、海外留学関連のベンチャー企業に参画し、広報部門をゼロから立ち上げ、同社の急成長に貢献する。2010年に株式会社ベンチャー広報を創業。以来10年間でクライアント企業は400社を超える。著書に『【小さな会社】逆襲の広報PR術』(すばる舎)。

野澤 直人