メディアキャラバン、何を話しているの?

メディアキャラバン、何を話しているの?

広報PRに関する本を読むと「メディアアプローチが大切」「メディアキャラバンに積極的に出かけましょう」と書いてあります。

それでも、そんなにいつもネタがあるわけではないはず…。他の人はどうやっているんだろう…。そう思ったことはありませんか?

他社の広報さんがメディアの方と何を話しているのか、本当に気になりますよね。

私たちPR会社は、クライアントのメディアアプローチの場に同席することがあります。

そうした場を持つ私たちだからこそ伝えられる「メディアキャラバンでの会話」についてお話します。

メディアキャラバン、3つのシチュエーション

メディアキャラバンと言っても、そのときお話しできるネタの有無や、メディア視点でネタ価値が高そうかどうかで、会話の流れは全く異なります。

プレスリリースがあるけど、ちょっと弱そう……今回は特に新たなお知らせがない……。こうしたときこそ、広報の力の見せ所です!

と力強く宣言はしますが、やっぱりちょっと不安ですし悩ましいですよね。もちろん厳しいときにバシッといいご提案ができる広報でありたいとは、ほとんどの広報担当者が考えてはいるのではないでしょうか。

とりあえず飲みに…というのも、あまりにお土産話がない中では良い手ではありません。では、広報のみなさんはどうしているのでしょうか。

メディアキャラバンにのぞむシチュエーションを3つに分類して、それぞれのポイントを解説します。

①ストレートニュースがあるとき

特に悩みがあまりないのは、近く発表される予定の、価値あるプレスリリースが持参できるなど、それだけで報道に値するいわゆる「ストレートニュース」があるときかと思います。お知らせしたいことが明確にあるときは会話に悩むこともないですよね。

プレスリリース、プレスキットを準備して、あとは記者さんにその新規性や独自性など「何が新しいのか」「なぜ今なのか」を伝えます。

特に意識しないといけないのは「なぜその媒体に今情報提供をしているか」が伝わるかどうかです。
・媒体と視点がずれていないか
・なぜ今なのか、1週間後・1カ月後に何が起きるのか
をきちんとお話しできるように準備していきましょう。

②プレスリリースがあるが、ネタとして弱いとき

近く発表予定のプレスリリースがある、ぜひお知らせしたい。だけど恐らくストレートニュースには弱いな。。。と思われるとき、それでも報道を実現する広報さんは他にも類似したネタを持参する傾向があります。

その「弱いな」のポイントを補うトピックを用意しているのです。

具体的には、
・なぜ今なのか
・なぜこの話題なのか
・画があるか
の3つの観点で抜け落ちているものを、他社のプロダクトや法改正などのトレンドと合わせて提案するんです。

これにより、自社の弱さを他の動きで補強することができます。

「なぜ今なのか」が弱いときは、統計や法改正、季節の話題を補足しましょう。

「なぜこの話題なのか」が弱いときは、1社の動きだけでは弱いということなので、関連産業での動きや消費者の声が必要になります。

「画があるか」が弱いときは、自社がWebサービスのローンチにとどまるときなどが想像できます。その場合は他社でプロダクトがあるサービスの胸を借りると、画の弱さがカバーできます。

いずれにしてもこちらから提案することで、「ただまあ〇〇が弱いな」というポイントをこちらから埋めにいくことができます。

積極的な選択肢の提案は、並びたくない競合の企業さんと並ぶことを避けるためにもおすすめします。メディアさんにお任せしていては「並ぶ人」を選ぶことはできません。

③新たなプレスリリースがないとき

それでは、新たなお知らせが何もないときはどうしているのでしょう。私たちPRパーソンは、いつでもストレートニュースを持っているとは限りませんよね。

みなさんがまったくメディアさんと面談していないかというと、たくさん報道を取られる広報さんはそうではありません。

でも、何もなければお話できるものはありません。その場合ネタは作っていくしかないのです。

ここでも先ほどの3つの観点が活かせます。

それぞれ例を添えて再掲します。

・なぜ今なのか
プレスリリースはないけど、過去にローンチしたこのサービスが今になってこういう伸びを見せている。それはちょうど今行われているXXを受けて、こういう意外な使われ方をしているからなんです!

・なぜこの話題なのか
XXってご存知でしょうか?Z世代にとても話題になりつつあるので、あなたの媒体の読者層にばっちりな話題だと思うんですが。。。

・画があるか
XXについてご取材を検討していらっしゃる頃かと思います。弊社で行っている季節イベントが今度六本木であります。こういう画が撮っていただけるのでご取材をご検討いただけませんか?

というような調子です。

ストレートニュースとして通用しない弱いネタこそ、広報の力の見せ所

ネタはないけどメディアさんとは対話したいorしなければ。と感じているとしたら、これはとても重要な感情です。メディアが「今」何を探しているかを知り続けることは、非常に重要だからです。

だからこそ、ぜひ「メディアは今何を探しているのか?」の仮説思考を忘れず、いつも提案できるよう自社の手持ち素材との掛け算を行っていきましょう!

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