「テレビであなたの商品・会社をPRするとっておきの方法」吉池理・著

「テレビであなたの商品・会社をPRするとっておきの方法」吉池理・著

テレビであなたの商品・会社をするPRするとっておきの方法

スタートアップのためのPR会社
株式会社ベンチャー広報の荻野です。

今回は、広報に関するおすすめ書籍のご紹介をしたいと思います。

元々テレビ制作に携わり、テレビ媒体専門のPR会社の代表を務める吉池理氏が書かれた、「テレビであなたの商品・会社をPRするとっておきの方法」です。

書籍:『テレビであなたの商品・会社をPRするとっておきの方法」
著者:吉池理氏

PRをテーマにした書籍は数多くありますが、こちらは『テレビPR』に特化した本です。

「テレビにとりあげてほしいけど、何からやったらいいかわからない」という中小ベンチャー企業の広報担当の方に、ぜひおすすめしたいと思います。

著者について

著者の吉池理さんは、96年の大学卒業後にNHKおよび民放のディレクターとして、番組制作に携わっています。その後、渡米して現地で起業、PRコンサルティングの仕事を始めました。2年後に帰国した後も、国内でPRコンサルティングの仕事を続けながら、2002年には中小企業診断士の資格を取得、2006年には事業を法人化し、テレビPRを得意とするPR会社「メディアブリッジコンサルティング株式会社」を設立しました。現在は、会社経営の他、事業戦略の視点からテレビPRを語ることができる講師としても、研修・講演など様々な場面で活躍されています。

書籍概要

本書では、「そもそもテレビPRとはどういうものなのか」という基礎的な解説をはじめ、テレビ業界とはどのような構造になっているのか、どうやってアプローチしていけばいいのかという具体的な手法まで、テレビPRノウハウを網羅的に解説しています。

具体的に一部ご紹介しますと・・

  • 「テレビ局別、番組タイプ別の傾向と対策」NHK、民放キー局(日本テレビ、TBS、フジテレビ、テレビ朝日、テレビ東京)、独立系UHF局について、局の特長と取材傾向、PR対策のヒント(局や番組が何を重視しているか)が紹介されています。
  • 「とっさの取材にもこまらないマスコミ対応術」テレビの取材は、決まるときは突然決まりますし、「明日撮影にいくのでよろしく」ということはよくあることです。・最初の電話で何を確認しなければならないのか、
    ・当日どこまでディレクターの要望を受け入れていいのか
    ・どこまでこちらの要望を主張すべきなのか

    など、対応しなれていないと判断に迷うことがあると思います。どの章でも、実務的にとても役に立つノウハウが紹介されています。

感想、評論

私が初めてこの本を読んだのは、テレビに求められる切り口がどういう種類のものなのか、新聞や雑誌などほかの媒体種へのPRと何が違うのか、まだ何もわかっていない頃でしたので、当時とても勉強になりました。

それがわからずにPR活動をしていても、相手の求めるものが提案できないので、いくらがんばっても徒労に終わってしまいます。

取り上げられない理由には、テレビ的に画(え)になる映像を撮影することが難しかったり、そもそもそのネタがテレビを日中見ている世代の人向きではなかったり、またはプロデューサーの好みではなかったり・・、いろいろな場合があります。

実際に私が経験した、あるクライアントの新規WEBサービスのPRを行った際の話です。

新聞は新規性を大事にするので、「業界初のユニークなサービスで、社会問題を解決する」という切り口から社長インタビューの取材してもらうことができました。

しかしテレビの場合は、ウェブ上のみで完結するサービスだと、おもしろい映像が撮影できないのでNG、ということがありました。

「業界初」「社会問題を解決する」という点があり、ユーザーの利用シーンが撮影できても、PCを使っているところだけの画では、撮影してもテレビ的には映えないからです。

もし、今まさに「うちのサービス(商品)はすごくいいのに、どうしてテレビに出られないんだろう」と悩んでいる広報さんがいたら、この本の中でその「取り上げられない理由」を見つけることができるかもしれません。

また、本書では各局の特長や、局の経営まわりのことまで説明されているので、PR以前に、まずテレビ業界はどうなっているのか、ということを俯瞰して理解するのにも役立つと思います。

ちなみに、各局の説明の部分に、「NHKの地方局で放送になった番組が全国ネットで放送される可能性がある」ということが書かれていますが、実際に私もこれを経験しました。

担当していたクライアントは、本社は東京にありましたが、全国に支社があり、ある地方でとても力を入れている取り組みがありました。

そのことを地域のNHK支局に取材してもらうことができ、エリア限定で放送されたところ、視聴率が非常に高かったことと、社会的に意義がある報道だったことが局内で評価され、数か月後には全国放送の番組で、地方局で流れた映像がそのまま放送となったのです。

地方局への企画提案自体も、半年以上粘ってやっと獲得した取材だったので、全国放送という成果は本当に感慨深いものがあったのを覚えています。

他のおすすめ箇所として、テレビ向きのネタがどういうものなのか、最低限どういうところに気を付ければいいのかという基本的なところはもちろん、アプローチ手法としてリサーチ会社や放送作家にあたる、などの実践的な方法も紹介されています。

実際に私も行っていますが、リサーチ会社や放送作家さんは本当に良いネタを探すのに苦労しているので、情報提供はむしろ受け入れてくれやすいと思います。

まとめ

テレビにどうやってアプローチすればいいのか、広報を始めたばかりだとなかなか自分では知り得ることができないと思います。

この本は、テレビPRの初心者からある程度経験のある方まで、誰が読んでも学ぶことがあると思います。

また、業界ならではの情報がこれでもかと一冊につまっているので、テレビでPR露出を獲得したい、という広報担当の方は、ぜひ一読してみてください!

書籍:『テレビであなたの商品・会社をPRするとっておきの方法
著者:吉池理氏

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