スタートアップのためのPR会社
株式会社ベンチャー広報
代表取締役の野澤直人です。
自社商品やサービスを、テレビの情報番組や報道番組で取り上げてもらおうとする場合、基本的なコンタクト先はその番組の担当ディレクターになります。ここまでは、経験のある広報担当の皆さんならご存知ですよね。
この「TV番組のディレクター」について、一般に出回っている広報関連のノウハウ本に書かれていない、PR会社だからこそ知りうる深いお話しをさせていただきます。
ひとつの番組の中にも、たくさんのディレクターがいます。そして、同じPRの素材(商品サービス、プレスリリースなど)であっても、実は、どのディレクターに持ち込むかで、番組で取材になるかどうかの確率が大きく変わるのです。とはいえ、誰が「力のあるディレクターなのか」は、外からみてもわかりづらいですよね。
今回は、ディレクターの属性から、それを判断する方法をご説明いたします。
制作会社所属のディレクター
テレビ局に常駐はしているものの、テレビ局の正社員ではなく、外部の制作会社から派遣されているディレクターです。
この属性の方が数としては一番多いのですが、要はテレビ局の下請けのスタッフなので、残念ながら、あまり権限はありません。こういうディレクターの名刺には、番組名やテレビ局の社名とは別に、制作会社の社名が小さく書いてあるので、チェックしてみてください。
テレビ局の正社員のディレクター
名刺に制作会社の社名が記載されていなければ、そのディレクターはテレビ局の正社員である可能性が高いです。
名刺交換時にさりげなく、「○○さんは局の方なのですね?」、確認してみましょう。
正社員のディレクターは、前述の制作会社の契約社員ディレクターよりも番組内でも権限が強く、取材先の選定や企画を通しやすい立場にあります。広報担当者としては、非常に心強い存在です。もし、知り合いになれたら、ぜひ良い関係を作るように心がけましょう。
フリーのTVディレクター
テレビ局の社員ディレクターよりも、さらに重視すべきなのは、フリーで活動しているディレクターです。
制作会社所属のディレクターから独立した、というパターンが多く、独立しても仕事ができるくらいですから、実力があり経験豊富で、番組プロデューサーからも頼りにされている場合が多いです。
通常、テレビ番組の取材をするには、番組内の企画会議を通す必要がありますが、こういった力の認められたディレターは特別扱いされ、企画会議をスルーして直接プロデューサーから決裁をもらえるのが特徴です。また、プロデューサーとの約束で「毎月○本の特集を作ること」などのノルマを持っていることがあり、彼らは番組で特集になりそうな情報を積極的に求めていますので、広報担当者からの情報も熱心に聞いてくれます。
さらに、フリーのディレクターは、複数のテレビ局の仕事をしていますので、広報担当者が持ち込んだ情報や企画に一定のバリューがあれば、そのネタが最も適した局や番組に積極的に持ち込んでくれる可能性があります。広報担当者からすると、大変ありがたい存在です。
力のあるフリーの番組ディレクターさんと仲良くなれば、テレビ露出の可能性もかなり高まりますので、人数としては決して多くはありませんが、意識して探してみると良いと思います。