“BIG BOSS”新庄監督に学ぶ、トップの発信力
CEOブログ
CEOブログ

“BIG BOSS”新庄監督に学ぶ、トップの発信力

日本ハムの「ビッグボス」こと新庄剛志監督の就任会見から2日間のメディア露出を広告費に換算した際の合計が約105億となりました。今回は広報担当者が学ぶべき、新庄監督のトップの発信力についてお伝えします。

広報担当者が学ぶべきは「トップの発信力」

“BIG BOSS”新庄監督の発信力、すごいですね。彼が監督になってから、北海道日本ハムファイターズ(以下、日ハムF)のメディア露出が一気に増えました。
・新庄剛志監督 就任会見から2日間のメディア露出 広告換算は約105億に(スポニチアネックス)

2021シーズン、日ハムFはパリーグ6球団中の5位です。シーズン終了後、この成績のチームをメディアが取り上げることは、普通あまりありません。中日ドラゴンズとソフトバンク・ホークスも監督が交代しましたが、日ハムFほどの話題にはなりませんでした。

なぜ、日ハムFの新庄監督だけが注目され、メディアがこぞって報道し、話題になるのか。象徴的なのは、監督就任会見です。ワインレッドのスーツに大きな襟を立てた白いシャツ、口元のヒゲ、大きなサングラスという個性的ないでたち。そして、「監督と呼ばないでください。BIG BOSSと呼んでください。」という強烈なひとこと。これは出たとこ勝負の偶然の発言ではないと思います。

おそらく、事前に周到に準備した上での意図的な演出です。なんと素晴らしい広報戦略!そんな新庄監督から、企業の広報担当者が学ぶべきは「トップの発信力」ではないでしょうか。

ニュース価値の判断力=「広報のセンス」

新庄監督が注目されれば、日ハムFというチーム(組織)の知名度があがります。それにより、日ハムFのファンが増える可能性があります。企業でいえば、自社ユーザーの増加、売上アップです。

新庄監督のもとで野球がしたいという選手も増えるでしょう。企業でいえば、優秀な人材の獲得です。

日ハムFに現在所属する選手のモチベーションもあがっています。企業でいえば、社員満足度、社員のやる気の向上です。

これらの効果を出すために、日ハムFはほとんどお金を使っていません。必要なのはお金ではなく、どうすればマスコミがよろこんで取材・報道してくれるのか、というニュース価値の判断力=「広報のセンス」。

新庄監督の例でいえば、「監督と呼ばないでください。BIG BOSSと呼んでください」。まずこのフレーズを思いつけるかどうか。これが広報のセンスです。新庄さんは過去のご自身の経験から、自分がどう振る舞えばマスコミがよろこぶのか、何を発言すれば報道されるのか、熟知しているのでしょう。

サービス資料のダウンロード

私たちが提供するサービスの紹介資料です。

記事の執筆者
野澤直人
野澤 直人
代表取締役

大学卒業後、経営情報サービス会社に入社。マスコミ業界に転じ、ビジネス誌の編集責任者としてベンチャー経営者500人以上を取材。その後、海外留学関連のベンチャー企業に参画し、広報部門をゼロから立ち上げ、同社の急成長に貢献する。2010年に株式会社ベンチャー広報を創業。以来10年間でクライアント企業は400社を超える。著書に『【小さな会社】逆襲の広報PR術』(すばる舎)。

記事の執筆者
PRで経営を加速させる方法とは?広報PR5つのステップ
PRで経営を加速させる方法とは?広報PR5つのステップ
のほかの記事を読む