ベンチャー広報流! プレスリリース作成の「時短テクニック」
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ベンチャー広報流! プレスリリース作成の「時短テクニック」

広報PRパーソンにとって、避けられない業務がプレスリリースの作成。広報経験を積んでも、まだまだ苦手意識を持っている方が多いかもしれません。そこで、プレスリリースを「速く」「上手に」書くためのコツを、“ベンチャー広報流”として3つのポイントに絞って解説します。

プレスリリース作成に1日かかってはダメ

広報担当者として、必須スキルの1つに「プレスリリース作成」があります。ただ書けるだけではダメで、「上手な」プレスリリースを「速く」書けなければ、一流の広報とはいえません。リリース1本を数時間で書ければ、「速い」といえるでしょう。

リリース1本書くのに、1日かかっているようではいけません。「上手なプレスリリース」の定義は難しいのですが、今回は「一定の品質以上のプレスリリース」と定義します。実はちょっとした工夫で、プレスリリースを「速く」「上手に」書くことができます。プレスリリース作成におけるベンチャー広報流の時短テクニックを紹介しましょう。

(1)他社のプレスリリースを参考にする

真っ白い紙に、いきなり書き始めていませんか? これはあまり効率的なやり方ではありません。プレスリリースを書き始める前に、これから書こうとしているリリースの内容に類似した他社のプレスリースを探してください。

インターネットで検索すれば、簡単に見つかるでしょう。プレスリリースには、新商品/新サービスの発表、イベントやキャンペーンの告知、他社との業務提携、調査結果の発表などがあります。それぞれ種類ごとに、必要な要素・構成がほぼ決まっています。過去のプレスリリースを参考にして、自分の書くリリース全体の構成や骨子を決めれば、ゼロから作るより何倍も効率的です。

極端な話、新商品発表のプレスリリースなら、他社の新商品リリースを利用して、商品名、価格、企業名、発売日を自社の情報に書き換えれば、それだけでリリースのたたき台が完成します。そこに、自社のオリジナル情報を加筆すれば良いのです。

(2)タイトルは最後につける

「プレスリリースはタイトルが命」とよく言われます。筆者もそう考えています。それだけに、「良いタイトルを書かなきゃ」というプレッシャーも大きいでしょう。机に座ってプレスリリースを書き始め、白紙の紙をにらみながらタイトルを考えていたら、いつの間にか数時間経ってしまった経験はありませんか?(ちなみに、筆者はあります・苦笑)

プレスリリースのフォーマットは、通常、A4縦・横書きで、上から「タイトル」→「リード」→「本文」という順番になっています。そのため、最初にタイトルから書き始める人が多いですが、これが非効率の原因です。プレスリリースは、まず「本文」を書き、次にその本文を要約する形で「リード」を書き、最後にリードと本文を読みながら「タイトル」を考えます。

やって頂ければわかりますが、このほうが圧倒的に良いタイトルが速く書けます。実は、マスコミの世界ではこのやり方が一般的です。新聞記者は記事を書くだけで、見出しは書きません。見出しは、整理部の担当者が出来上がった記事を読んで、最後につけます。

雑誌でも、ライターが書いた本文記事を読んで、最後に編集者が記事の見出しやタイトルをつけることが多いです。プレスリリースのタイトルをつけるのもこれと同じで、「本文とリードが先、タイトルは最後」にしてください。

(3)完成度80%で1日寝かせる

プレスリリースは、1日で完璧に仕上げない方が良いでしょう。完成度80%くらいまでは1~2時間でスラスラ書けた。プレスリリースとしてはほぼ完成している。その後、完成度を100%にするために、細部を修正していたら、その作業でさらに3時間以上かかってしまった、なんてことありませんか。(ちなみに、筆者はあります・苦笑)

こういう無駄を省くためには、プレスリリースの完成度80%(つまり、ほぼ完成した状態)で、一旦、作業を中断し、最後の仕上げは翌日以降にするのが効果的です。一晩寝ることで自分の頭の中がリセットされ、翌日以降はより客観的な視点で自分が書いたプレスリリースを読むことができます。

プレスリリースを受け取るマスコミ関係者になったつもりで、自分が書いたプレスリリースを読み直してみてください。おどろくほど修正点が次々に浮かび上がり、加筆修正がスラスラ進みます。

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記事の執筆者
野澤直人
野澤 直人
代表取締役

大学卒業後、経営情報サービス会社に入社。マスコミ業界に転じ、ビジネス誌の編集責任者としてベンチャー経営者500人以上を取材。その後、海外留学関連のベンチャー企業に参画し、広報部門をゼロから立ち上げ、同社の急成長に貢献する。2010年に株式会社ベンチャー広報を創業。以来10年間でクライアント企業は400社を超える。著書に『【小さな会社】逆襲の広報PR術』(すばる舎)。

記事の執筆者
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