PRコンサルが書いた本ではなく、記者やTVディレクターが書いた本を読もう

PRコンサルが書いた本ではなく、記者やTVディレクターが書いた本を読もう

スタートアップのためのPR会社
株式会社ベンチャー広報
代表取締役の野澤直人です。

社員数20名程度のベンチャー企業の社員の方からこんな相談を受けたことがあります。

「先日、社長から突然広報担当者に指名されました。全くの素人なので、まずは本を読んで基礎的な知識を身につけたいのですが、どんな本を読めばいいでしょうか」

こんなときはまず最初に、
・「広報・PRの基本」
・「広報担当者の実務」
といった、ベーシックな内容の本を1,2冊読むといいでしょう。

ただ、注意しなければいけないのは、世の中にある広報関連の書籍は、大企業の広報に関する内容が多いということ。中小ベンチャー企業の広報をする上では、すぐに役に立つことは少ない、ということです。

それに、こういった本は書いてある内容はどれも似たり寄ったりなので、あまりたくさん読んでも意味がありません。

次に読んで欲しいのは、中小ベンチャー企業の広報について書かれた本です。

この手の本は、著者の得意分野によって内容がかなり異なる上に、そもそも数が少ないですから、見つけたら全て読むくらいの感じでいいと思います。

その他おすすめなのは、大企業、中小企業問わず、広報PRの成功事例が書かれた本です。

企業の広報担当者は自社の成功体験を外部に発表することは原則なく、PR会社はクライアントと守秘義務契約を結んでいるため、成功事例やその具体的ノウハウが表に出ることはあまりありません。それだけに、広報PRの成功事例が書かれた本は貴重です。これも数は少ないながら、探せば必ずあります。

さて、ここで重要な指摘をひとつ。

広報PRを学ぶ上で、企業のベテラン広報マンやPR会社の社長、PRコンサルタントなど(私も含めて)広報PRのプロが書いた本を読むだけでは不十分です。

広報PRの仕事というのは、マスコミの人の考え方や具体的行動をどれだけ知っているかが正否を分けます。つまり、広報をする側の視点だけでなく、いかにマスコミ側の視点を持てるかが重要なのです。

だから、マスコミの人(記者、編集者、ディレクター)が書いた本をたくさん読みましょう。自分がマスコミで働く、もしくはマスコミの人と直接話をする以外に、マスコミについて知るにはこれしかありません。

私は好んで「マスコミの中の人」が書いた本を良く読むのですが、以下の2冊は大変参考になります。

新聞記者が原稿を書く上で大切にしていることは何か、テレビのディレクターが何を基準に取材するかしないかを決めているか、といった話がとても具体的に書かれています。

これらの本は、広報担当者向けに書かれたものではありません。でも、だからこそ、参考になるんですね。

皆さんも、もし広報PRについて書籍から学ぶなら、PRコンサルが書いた本だけではなく、記者や編集者、TVディレクターが書いた本を読むことをおすすめします。

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記事の執筆者
野澤直人
野澤 直人
代表取締役

大学卒業後、経営情報サービス会社に入社。マスコミ業界に転じ、ビジネス誌の編集責任者としてベンチャー経営者500人以上を取材。その後、海外留学関連のベンチャー企業に参画し、広報部門をゼロから立ち上げ、同社の急成長に貢献する。2010年に株式会社ベンチャー広報を創業。以来10年間でクライアント企業は400社を超える。著書に『【小さな会社】逆襲の広報PR術』(すばる舎)。

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