究極の企業ブランディングとは
企業出版
新人広報パーソンのための広報いろは。

究極の企業ブランディングとは

~36年のベテラン広報パーソンが伝授!~

広報PRパーソンの皆さんは、究極の企業ブランディング方法をご存知でしょうか。日ごろは、販促的な目的でパブリシティ活動をされていますが、俯瞰的な視点に立つと、恒常的に企業の全体像を理解させ、企業にシンパシーを感じファンになってもらう、これが企業ブランディングには必要なのです。

トップ広報とは

企業ブランディングの1つとして、コーポレートコミュニケーションの中に、トップ(社長)広報があります。PR業界では「トップは、最高の広報パーソン」といわれます。

その影響力は大きく、トップ自らが様々なステークホルダーと直接コミュニケーションを取ることで、会社の知名度をより一層向上させ、イメージアップを図れます。メディアも、会社の代表であるトップに直接会い、考えを聞き、時には表情からも企業の姿勢を読み取り、理解することを望んでいます。

新聞、雑誌、テレビ、WEBメディアと、様々なメディアには企業のトップを紹介する定期コーナーやコラム欄があります。これらへ露出を高めることは、より多くの人がトップの顔を知り、身近に感じ、その企業のファンになることにもつながります。

また、社員にもトップ自らがメッセージを発信し、直接語りかけることは、全社員の目標や理念の共有、モチベーションの向上、企業の活性化にもなります。企業ブランディングの第一歩として、自社の代表をメディアに登場させることを、広報戦略として考えてみてはいかがでしょうか。

究極の企業ブランディングは「企業出版」!?

筆者の経験では、「企業出版」は最も効果的なブランディングの1つと考えます。皆さんも、関連業界の書籍や企業トップの著書を読まれることも多いかと思います。以前は、大企業や上場企業の経営者、事業の取り組みについて書かれた書籍が主でした。

最近は、中堅、ベンチャー、スタートアップ企業など、ユニークな経営者や話題のビジネスモデルにもフォーカスされています。むしろベンチャー、スタートアップ企業の若手経営者の書籍を、大手出版社も積極的に発行しているようです。

では、どうすれば書籍を出版できるのか? ズバリ言うと「社会課題を解決できるヒント」があれば、出版も夢ではありません。筆者も過去に、3冊ほど書籍を企画した機会があります。また最近、大変大きな企業出版に携わりました。

昨今の企業出版の流れとは

では、企業出版の基礎知識について解説します。企業出版の多くは、出版コンサルティング業務を請け負う出版社との関係となります。また、出版社の間にPRエージェンシーや経営コンサルティング会社など、専門に請け負うケースも増えてきています。

これまでは、上場企業や誰でも知っている著名企業が主流でしたが、ビジネストレンドもスピードが速く、変化も激しいことから、社会的課題や経営課題など細分化され、ベンチャー、スタートアップ企業も話題性があれば書籍化も可能です。

まずは「どんな種類」「テーマ」「アピール内容」「目的」など、出版の企画を策定します。この企画案を基に、出版社へのプレゼンテーションを経て、出版の運びとなります。出版社のディレクションにより、ライター、デザイナー、フォトグラファーなどの多くの専門スタッフが携わります。後はスケジュールに沿って、印刷・製本が行われます。そして、発売日が決められ、書店に流通されます。

最近は、出版不況と言われますが、まだまだ出版の影響力は大きなものがあり、事業として積極的に取り組んでいます。大手新聞社、ビジネス経済系出版社、IT系専門出版社から企業出版専門に扱う会社も増えています。筆者も、これまでダイヤモンド社で2冊の書籍企画を担当しています。筆者の経験では、企業や経営者が書籍を出版することで、次のような効果があると思っています。

・社会的な認知と信頼度がアップする。
・読者一人ひとりにメッセージが届きやすい。
・費用を払って購入する書籍読者は、目的意識が強く、読者に強く印象づけ、著者に強いシンパシーをもってもらえる。
・出版をきっかけに、書籍PRを行い、新聞、雑誌、テレビなど多くのメディアへの報道露出ができる(出版社やPRエージェンシーのなかには、こうしたクロスメディア・マーケティングまで一括して請け負うケースも増えています)。
・全国ネットのテレビ番組では、書籍実績がないと取材や出演エントリーできない事も多く、テレビ取材、出演のチャンスが生まれる。

書籍出版の種類とは

書籍の出版は、「商業出版」「企業出版」「自費出版」に分けられます。それぞれの特徴や違いを比較しながら、企業出版が出版業界において、どのポジションにあるのか、確認することが重要です。

【商業出版】
これは“印税が入る書籍”を意味します。実現レベルは超難関です。一般的な出版というと、この商業出版を思いうかべる方が多いでしょう。出版社の編集者が企画を立て、編集者から依頼して著者が原稿を執筆します。その後、印刷、書店ルートの展開までを行います。出版の目的は、書籍の売上と印税です。

【自費出版】
こちらは、“著者が出版社に依頼して書籍化”してもらうものです。著者が費用を負担するため、テーマ、執筆内容やタイトルも含め、自分が伝えたいことをあらかた表現できるのが特徴です。

まずは著者が企画内容を出版社に提案し、出版社から予算提示してもらい契約となります。企画、執筆内容、デザインなどは、出版社や編集者からアドバイスも受けられます。内容は、自分史や自作の小説・詩集など様々です。商業出版に比べて発行部数は少なく100部程度が多いでしょうか。

また書店で流通しないため、友人や知っている人に配るのがほとんどのようです。最近は、ネット通販や電子書籍の普及により、身近なものになりました。自費出版を専門に扱う出版社も増えてきています。

【企業出版】
こちらは“企業が抱える課題を解決するための本”です。商業出版と自費出版の中間に当たります。自費出版と同じく、費用は企業が負担するため、企業が出版社へ企画提案します。大手出版社は、担当編集者がテーマ、執筆者・内容など企業の意向を踏まえて判断します。この場合は、社会的信用を重んじますので、企画が通らない事も多々あります。

また、予算は一般的に数千万円ほどとなります。中堅出版社の場合は、企画が通るハードルも予算もかなり低くなります。

最後に

ブランディングの手法として、「出版」をするイメージがわきましたでしょうか?
「出版」についての基礎知識や書籍PRの事例なども紹介しているので、ぜひあわせて読んでみてください。

企業出版のための基礎知識
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記事の執筆者
三上毅一
三上 毅一
シニアPRコンサルタント・書籍プロデューサー

学校法人先端教育機構 事業構想大学院大学/地域活性と事業構想の特別講師。2019年より広報初心者のためのオンラインサロン「ゼロイチ広報」講師。PR業界歴36年。上場企業、中堅・ベンチャー企業問わず、戦略策定から広報担当者の育成までこなすベテランPRマン。豊富なマスコミ人脈を活かし広報PRの指南役として、BtoBからBtoC企業を幅広く担当、500社以上の実績を持つ。

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【媒体研究】4大ビジネス誌を攻略する
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